「
有馬記念・G1」(24日、中山)
2週連続の3頭併せは意欲の表れ。今年は
大阪杯2着、ヴィクトリアM3着、
ジャパンC3着とタイトルにあと一歩届いていない
スターズオンアースが、年末の大一番に向けて攻めの姿勢を貫いた。
最終リハは美浦W。前を行く
テリオスサラ(2歳1勝クラス)、
セッカチケーン(4歳1勝クラス)を3馬身追走。3〜4コーナーで徐々に差を詰めると、ラスト1Fで内から馬なりのままスッと2頭を突き放す。6F83秒1-38秒1-11秒7のタイムで、理想的な併せ馬を完了させた。
手綱を取ったルメールは「いい反応をしてくれて、自分から動いてくれた。コンディションは良さそうです」と満面の笑み。高柳瑞師も「負荷をかけるというより整える感じ。一頓挫後だった前走もいい状態でしたが、今回もいい状態です」と納得の表情を見せた。
右前のひづめの異常で、秋初戦に予定していた
天皇賞・秋を回避。それでも、約半年の休養明けで臨んだ前走の
ジャパンCは3着と好走。
イクイノックス、
リバティアイランドに敗れはしたものの、2冠牝馬の実力はしっかりと示した。
鞍上が意のままに操れる抜群のレースセンスを武器に、デビューからの11戦全てで3着以内という堅実ぶり。「乗りやすいから、どんなポジションからでも競馬ができる」とルメールの信頼も厚く、初となる中山の芝2500メートルの舞台にも「ぴったりですね。彼女のスタミナが使える」と歓迎ムードだ。
「今回はトップコンディション。大きなチャンスがある」と鞍上は意欲満々。優勝請負人として、2冠牝馬を久々の
ビッグタイトルへエスコートする。
<調教診断>鞍上のルメールが仕掛けるまでもなく、3頭併せで楽々と先着。全体時計こそ前走時より遅めだが、動きのシャープさは今回の方が明らかに上だ。そもそも、爪のトラブル明けだった
ジャパンCとは順調度が段違い。若い頃にあった右回りでモタれる面を全く見せなくなったあたり、4歳秋を迎えて完成の域に達したようだ。
提供:デイリースポーツ