スルーセブンシーズの父
ドリームジャーニーを担当していた池江厩舎の山下正一助手(53)も、その走りに注目している。厩舎は違うが、産駒の
有馬記念初出走に「そりゃうれしいよ」と笑みを浮かべた。
ドリームジャーニーは09年に
ブエナビスタとの一騎打ちを制して
有馬記念V。「謙一(池添)と絶対に勝つんや、って気持ちで仕上げてきた」。思いが報われ、山下助手は涙が止まらなかった。その
母オリエンタルアートにも田所清厩舎時代に携わり、血統的な思い入れが強い。「一生に一頭、出合えるかどうか」とデビュー前から
ドリームジャーニーの素質にほれ込んだ。「ヤンチャで病院にも何回、行ったかな。落ち着いて走っている時でも抜かれたら抜き返しにいく」と荒ぶる気性が勝負根性につながったと振り返る。
スルーセブンシーズは昨年末の時点では、まだ条件クラスの身。この1年で頭角を現した。「いきなり強くなることもあるし、馬って変わる。成長力やね」との話は父の姿を重ねているようにも聞こえる。父は09年、当時5歳で
宝塚記念との春秋
グランプリ連覇を成し遂げた。同じ5歳で娘も暮れの大一番へ。「有馬は別格、絶対に見る。寒い中、何万人もの人が来て、前日から雰囲気が違うもん。応援したってや」。栗東から熱く、優しいエールを送った。
スポニチ