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【有馬記念】タイトルホルダー 4番から有終の美へ!栗田師笑顔「いいところ引けた」

スポニチ
  • 2023年12月22日(金) 05時30分
 23年も暮れの大一番が近づいてきた。「第68回有馬記念」(24日、中山)の公開枠順抽選会が21日、東京都港区の品川プリンスホテルで開かれ、出走16頭の枠順が決まった。今回がラストランとなるタイトルホルダーは過去2年、不利な外枠に泣いたが、今年はこのレースで有利な内寄り4番を引いた。有終の美を飾る舞台は整いつつある。 

 タイトルホルダー陣営には、枠順抽選の順番が7番目に回ってきた。

 横山和は「僕が2回(過去2年)引いたので、今年は栗田師に引いてもらいたいです」と調教師に譲った。栗田師が引いた枠順は2枠4番。06年ディープインパクト、14年ジェンティルドンナと2頭の名馬がラストランVを飾った吉兆枠だ。

 「もちろん内めの枠が良かった。タイトルホルダーと走れるのは楽しいし、ワクワクしてます」

 有馬記念のコースは内寄り枠が有利で、横山和は喜んだ。自身にG1初タイトルをプレゼントしてくれた相棒との最後の競馬。さまざまな思いが駆け巡ろうとも「それは終わってから。今は目の前のことに集中したい」と雑念を振り払った。

 過去2年にわたり苦杯をなめてきた暮れのグランプリ菊花賞を制し勇躍挑んだ3歳時は痛恨の大外16番。それでも5着に食い込み、翌年の活躍を予感させた。4歳春は天皇賞・春宝塚記念とG1連勝、秋には仏G1凱旋門賞にも挑戦(11着)した。昨年、名実ともに日本を代表する馬となったタイトルホルダーは、ファン投票1位で選出された。だがここでも枠順に恵まれず13番。果敢に逃げたものの9着に散った。

 栗田師は「一昨年はしんどい枠に決まって、昨年は臨戦過程が厳しかった。今年はローテーション的にも、様子的にも一番いい感じで持ってこられた」と過去2年との違いを強調する。今春の天皇賞でレース中に右前肢ハ行を発症し競走中止。その後、陣営は細心の注意を払って立て直しを図った。前走・ジャパンCでは先行して5着に粘り、復調気配を示している。

 栗田師はタイトルホルダーとともにさまざまな経験を積んだ。「JRAのG1を初めて勝たせてもらったのも、海外挑戦させてくれたのもこの子。勝つ時は圧倒的に勝つし、負ける時は“どうしたんだ?!”って想定外のことをしてくれるキャラの濃い馬。中山2500メートルは本質的に合っている条件。自分の競馬に徹していいパフォーマンスをしてほしい」と感慨深げに語った。

 「この馬を信じて僕の競馬をするだけです」と結んだ横山和。レース後には引退式が控えているタイトルホルダー。ラストランVなら最高のフィナーレになる。

 《名馬2頭と同じ枠番でラストランへ》

 ▽06年ディープインパクト 単勝1.2倍の圧倒的1番人気に支持されたディープインパクト。4角で大外一気に進出すると直線残り1Fで先頭へ。最後は手綱を緩めるほどの完勝で、2着に敗れた前年の雪辱とともにG17勝目を挙げた。

 ▽14年ジェンティルドンナ 12年の3冠牝馬ジェンティルドンナは好枠を生かし道中3番手。直線では持ち前の切れ味と勝負根性を生かし、並み居るG1馬を倒した。7つ目のG1タイトルを手にし、通算獲得賞金でオルフェーヴルを抜いた。

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