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【有馬記念枠順データ】8枠は本当に不利なのか? 過去30年のデータから傾向を見る

  • 2023年12月23日(土) 19時45分
 中山競馬場で12月24日(日)に行われる有馬記念(3歳上・GI・芝2500m)。「有馬記念の8枠は不利」というのが、競馬ファンや関係者の中で“常識”となっているが、過去30年のデータから検証してみたい。

 93年以降、もっとも多く馬券に絡んでいるのが延べ14頭の4枠・5枠で、次いで3枠が延べ13頭で続く。一方で8枠はわずかに延べ5頭だけだ。データは以下の通り。

【1枠】5- 4- 2-37/48 勝率10.4% 複勝率22.9%
【2枠】2- 6- 4-38/50 勝率4.0% 複勝率24.0%
【3枠】4- 5- 4-41/54 勝率7.4% 複勝率24.1%
【4枠】6- 3- 5-44/58 勝率10.3% 複勝率24.1%
【5枠】5- 6- 3-44/58 勝率8.6% 複勝率24.1%
【6枠】2- 1- 6-51/60 勝率3.3% 複勝率15.0%
【7枠】4- 3- 5-48/60 勝率6.7% 複勝率20.0%
【8枠】2- 2- 1-55/60 勝率3.3% 複勝率8.3%

 8枠以外は延べ9頭以上が馬券に絡んでおり、隣の7枠でさえ延べ12頭が馬券に絡んでいることを思えば、8枠の延べ5頭がいかに突出して少ないかがお分かりいただけるだろう。

 メジロドーベルテイエムオペラオータイトルホルダーゴールドシップといった各馬が「8枠」に苦しめられた一方で、勝利した馬は2頭いる。03年に有馬記念史上最大着差の9馬身差で勝利したシンボリクリスエスと、08年に先行力と驚異的な粘り強さを武器に制したダイワスカーレット。ただし、03年は12頭立て、08年は14頭立てで、フルゲートを割れていた点は付け加えておきたい。

 今年はスルーセブンシーズ(池添謙一騎手)が8枠15番、スターズオンアース(C.ルメール騎手)が8枠16番に入った。前者は宝塚記念で世界最強馬イクイノックスをクビ差まで追い詰め、秋には凱旋門賞で4着に健闘と急上昇中。後者は昨年の二冠牝馬にして、今年もGIで2着→3着→3着と安定した成績を残している。2頭とも実力は間違いなく現役屈指。池添騎手とルメール騎手の名手2名が、難しい枠番からどうエスコートするのかも、今年の見どころのひとつになりそうだ。

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