春に行われる
中山グランドジャンプとともにハードル界を代表するレース。4100mの距離に大竹柵、大いけ垣といった難易度の高い障害含む11の障害と、高低差の異なる3種類のバンケットを6回越えなければならない難コース。障害のセンスはもちろんだが、長い距離を走りぬくスタミナと、そして旺盛な競走意欲が試されるレースだ。
◎
マイネルグロンは
東京ハイジャンプ優勝馬。平地は1勝クラスへの挑戦含め11戦して未勝利での障害転向だったが、転向3戦目に勝ち上がり、昨年の清秋ジャンプS2着でオープン級の力を示すと、今年に入ってから3連勝。前走の
東京ハイジャンプでは、馬場状態も味方してくれたとはいえ、それでも2度目の重賞挑戦で
ホッコーメヴィウス以下を完封するのだから楽しみな新星だ。大障害コースは初めてとなるが、中山障害コースは【1-2-0-1】。不安よりも楽しみのほうが大きい。
〇
ビレッジイーグルは、今春の
中山グランドジャンプ3番人気。この時はハナを切ってレースを引っ張ったものの、早めに交わされて7着とやや粘りを欠いたが、春の
ペガサスジャンプSでは先行力を武器に
ダイシンクローバー、
イロゴトシを封じ込めて優勝している。中山競馬場障害コースは過去2勝をあげているほか、
中山大障害は2年連続5着。脚質的に目標にされてしまうが、今年は平場の1勝クラス特別を逃げ切ってからの参戦で勢いを感じる。
▲
ダイシンクローバーは
京都ハイジャンプ優勝馬で、春の
中山グランドジャンプ3着馬。飛躍が期待された秋だったが、
東京ハイジャンプ8着、
京都ジャンプS4着。もともと休み明けは動きが悪いタイプで、1度使われた前走はこの馬らしい先行力を取り戻したものの2周目3コーナーの障害を飛んだあとポジションを下げて、最後まで挽回できなかった。中山コースは得意の舞台。ここは休み明け3戦目。期待が高まる。
△
ジューンベロシティは春の
東京ジャンプS、
阪神ジャンプS優勝馬。前走の
東京ハイジャンプは思うような位置で競馬ができずに4角最後方。それでも、重馬場のコンディションの中で4着まで押し上げたのは地力の証明か。血統面から距離に対する不安がないとは言えないが、今年に入ってからの重賞2連勝は評価すべき材料だ。春のグランドジャンプは重馬場で参考外。2度目の大障害コースで前進を期待したい。
まだまだ粗削りながらも素質を秘める△
エコロデュエルと、連覇を狙う△
ニシノデイジーも抑えたい1頭だ。