2006年に創設された芝1400mのGII格付けの定量戦。非根幹距離で行われるゆえ、いわゆるリピーターの多いレースとしても知られている。阪神競馬場内回り1400mコースは2角ポケットからスタートするワンターンコースで、最後の直線は359.1m(Bコース使用時)。ゴール前には急坂が待ち構えているとはいえ最初のコーナーまでにはある程度のポジションをキープしておきたいところで立ち回りの上手さも求められる。
◎
アグリは
阪急杯優勝馬。デビュー2戦目に未勝利戦を勝ち上がったあとは勝ちきれないレースを続けていたが、昨年夏に1勝クラスを突破すると4連勝で重賞ウイナーにまで上り詰めた。この4連勝には
阪急杯含め、阪神競馬場1400mコースでのものが3つ含まれている。初のス
プリント戦となった
高松宮記念は最後の直線で1度は先頭に立とうかという積極的な競馬を見せ、
セントウルSは2着。前走は先行有利な流れとなってしまったが、この距離ならばある程度のポジションをキープできるはず。改めて期待したい。
〇
ママコチャは
スプリンターズS優勝馬。昨年秋に
納屋橋Sを勝ったのちオープン級でやや足踏みしたが、結果から言えば前進気勢の強い馬だけに1600mは少々長かった印象だ。今回の1400mは【3-0-1-1】で守備範囲。この中には勝った
ウォーターナビレラから0.4秒差、2着
ナムラクレアから0.3秒差の
ファンタジーSも含まれている。しっかりと脚をためることができれば逆転も十分だ。
▲
ダディーズビビッドは
阪急杯2着で
京王杯SC3着。
阪急杯は先に抜け出した
アグリをクビ差まで追い詰めたところがゴールで、京王杯は勝ち馬の決め手に屈したものの2着馬とはクビ差3着。これらを含め芝1400m戦は【2-2-3-1】と最も得意とする距離だ。今回は骨折による休養明けとのことだが、2歳6月の新馬戦に勝っているくらいだから、いきなりでも能力が出し切れるタイプのはず。
△
グレナディアガーズは一昨年の優勝馬で、昨年の2着馬。リピーターが多いレースということを考えれば無視はできない存在だが、今年に入ってからの3戦が首をかしげたくなるようなものばかり。やや評価を下げた。
スプリンターズS2着の△
ウインマーベルは4歳となった今では1400mの方が競馬をしやすそうで、春の
京王杯SCでは2着と健闘した。この距離で【4-4-0-2】の△
ララクリスティーヌとともに無視できない存在だ。