23年の
JRA開催は28日が最終日。
JRA調教師リーディングで首位を走る
杉山晴紀師(42)は先週も2勝を加算し、今年55勝でキャリアハイを更新。リーディングの常連で現在2位の
矢作芳人師(62)に5勝差としている。杉山晴厩舎は最終日、阪神3鞍に計4頭出しで初のタイトル獲得を狙う。一方、矢作厩舎は8鞍に大挙10頭出しで逆転に懸ける。見応えのある最終日の争いから目が離せない。
若きトレーナーが
JRAリーディング首位で開催最終日を迎える。24日に42歳となった杉山晴師は開業8年目の今年55勝を挙げ、2位の矢作厩舎とは5勝差。先週も2勝を加算し、好調のまま逃げ切りを狙う。指揮官は「今週も馬が頑張って走ってくれたらいいなと思いますし、獲れたらいいですね」と自然体で臨む。
昨年の47勝(リーディング4位)から勝利数を伸ばした。「特に数字を目標にしているわけではないけど、巡り合わせもあるし、いい流れもあると思う。みんな頑張って成果として出ているのは、いいことじゃないですかね」と厩舎スタッフの奮闘をねぎらう。
厩舎の躍進を支えてきた20年の3冠牝馬
デアリングタクトが今年出走することなく引退。それでも僚馬
ジャスティンパレスが
天皇賞・春でG1制覇を飾ると、翌週から勝ち星を量産し5月は8勝。師は「
ジャスティンパレスの走りに感化されて、厩舎全体の雰囲気が上がっているのも、もしかしたら要因の一つなのかも」と分析する。
新たなエースの登場に後輩馬も続いた。今年の2歳戦で14勝は厩舎別勝利数で武井厩舎と並ぶトップタイ、3歳馬で挙げた32勝もトップの勝ち星。「牧場との連携ができて、みんなで頑張った成果だと思います。ありがたいですね。来年にもつながってくれたら」と力を込めた。3歳世代の筆頭
エルトンバローズは重賞2勝(
ラジオNIKKEI賞、
毎日王冠)を挙げ、古馬になってさらなる活躍が期待できそうだ。
28日の最終日は阪神に4頭を送り込む。1Rの
クロドラバールは前走2着でいきなりVチャンス。「ダート替わりで変わり身を見せてくれた。順調に調整できたし状態も変わりない。同じ舞台なので」。どこまで勝ち星を伸ばすのか注目だが「まだまだ足りないこともありますので来年もっと頑張りたいです」。若きトレーナーは現状に満足せず、さらなる高みを目指していく。
◇杉山 晴紀(すぎやま・はるき)1981年(昭56)12月24日生まれ、神奈川県出身の42歳。04年7月に栗東・武宏平厩舎の調教助手になり、稽古をつけていた
スリーロールスで09年
菊花賞制覇。16年に調教師免許を取得、同年10月に開業。18年
目黒記念(
ウインテンダネス)で
JRA重賞初制覇。同年、京都で開催された
JBCクラシック(
ケイティブレイブ)で
JRA・G1初制覇。20年に
デアリングタクトで牝馬3冠を制し、牝馬3冠最年少トレーナーとなった。今年
JRA55勝でリーディング首位。
JRA通算2369戦251勝。
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