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【大井・東京大賞典】ウシュバテソーロ連覇!大外から差し切った 川田「ゴール前で届くと思った」

スポニチ
  • 2023年12月30日(土) 05時28分
 世界のウシュバ、連覇達成。23年のダート競馬の総決算「第69回東京大賞典」が29日、大井競馬場で行われた。今春ドバイワールドCを制した1番人気ウシュバテソーロが大外から突き抜け、史上5頭目の連覇。鞍上の川田将雅(38)は同レース初制覇。管理する高木登師(58)は15年サウンドトゥルーも含めて3度目V。ウシュバは来年も現役を続行。サウジカップ(2月24日、G1、キングアブドゥルアジーズ、ダート1800メートル)→ドバイワールドC(3月30日、G1、メイダン、同2000メートル)で海外再制圧に挑む。

 最終4コーナー。外に持ち出したウシュバテソーロと、逃げまくる同じ勝負服のウィルソンテソーロとの差は10馬身以上あった。届くのか?どよめきも起こる中、鞍上・川田は勝利をはっきり確信していた。測ったようにきっちり半馬身抜き去ったところがゴール。今春のドバイで世界を驚かせた鬼脚が、再び大井で火を噴いた。川田は穏やかな表情で振り返った。「自信を持って乗っていたので、ゴール前で届くと思っていました。(2着の)ウィルソンテソーロが素晴らしいレースをしていました。無事に勝つことができて何よりです」

 レース史上5頭目の連覇。前走の米G1ブリーダーズCクラシックこそ、ゲートの規格の違いに戸惑って不完全燃焼の5着だったが、ファンは信じていた。遠征帰り初戦でも、単勝1・7倍の断トツ人気。高木師は「4コーナーで届くのか?と思ったけど、さすがの脚を見せてくれた。(帰国後の)検疫もあるので牧場先でも強めに乗ってもらった。海外を2度経験して、馬もどっしりして安心して見ていられた。メンバーもそろっていた中で勝てて、感謝しています」と人馬を称えた。思えば、昨年の東京大賞典の前は重賞未勝利だった。指揮官は「当時は補欠対象だった。それが出られて、持っている馬ですよね」としみじみ。あれから1年。日本競馬史に残る“最強ダート王”に上り詰めた。

 7歳の来年も現役を続け、中東の二大高額賞金G1をターゲットにする。「サウジカップからドバイワールドCに行きます。まだまだ頑張りますので応援してください」と高木師。ドバイで喜びを分かち合った川田は「来年もまた世界にチャレンジしていくこの馬を応援していただければと思います」と力強く進撃を誓っていた。

 ◆ウシュバテソーロ 父オルフェーヴル 母ミルフィアタッチ(母の父キングカメハメハ) 牡6歳 美浦・高木登厩舎 馬主・了徳寺健二ホールディングス 生産者・北海道新ひだか町の千代田牧場 戦績32戦11勝(南関東4戦4勝) 総獲得賞金13億8139万9800円。

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