「東京2歳優駿牝馬・S1」(31日、大井)
23年を締めくくったのは2番人気の
ローリエフレイバー。2番手から抜け出して、ダート2歳女王に輝いた。手綱を取ったデビュー2年目の
野畑凌にとっては、うれしい重賞初制覇となった。1番人気の
ミスカッレーラは2馬身差の2着に敗れた。さらに離れた3着に10番人気の
フェルディナンドが入った。
「サイコーです!」-。ゴールと同時に、19歳の左手が初々しく何度も上がった。デビュー2年目の
野畑凌。自身の重賞初VをS1の大舞台で決めた。
デビュー戦からコンビを組み、目下3連勝で臨んだ一戦。「人気をしている馬で緊張しましたが、楽しもうと思いました。はい、楽しめました」。初めての重賞優勝インタビューにも堂々と応えた。
逃げる
パペッティアの2番手。3角過ぎでこれをかわして先頭に立つ強気の競馬。外から1番人気の
ミスカッレーラが迫ってきたが、直線を向いて外へ張ると勝負あり。あとは「馬の力を信じて追いました」。最後は2馬身の差を付けた。
ルーキーイヤーの47勝から今年は106勝へ大躍進。記録の残る74年以降、デビュー2年目での100勝超は初めて。12月16日のYJS
ファイナルラウンドでは中山での第1戦を勝利(JRA初V)。総合でも5位に奮闘した。「多くの関係者のおかげです。いま、競馬が楽しいです!」。緊張感から解き放たれ、満面の笑みがはじけた。
月岡師は8年ぶりの重賞タイトル。破竹の4連勝でダート2歳女王に輝いた愛馬に「ジョッキーが気分良く走らせてくれました。頭のいい馬。いい勝ち方をしてくれました」とうなずいた。今後については白紙としたが、主戦は「素直で乗りやすい馬。
ローリエと成長していきたい」とキッパリ。まもなく訪れるダート競馬新時代の幕開けにふさわしいシーンとなった。
提供:デイリースポーツ