スポニチでは24年の辰年に昇竜の勢いで伸びそうな逸材をピックアップした。高知競馬の
阿部基嗣(18)はラ
イバルの成長も刺激に精進を続ける。
昨年4月8日の高知1R「頑張れ基嗣特別」で騎手としての第一歩をしるした阿部。ここまでの8カ月余りを「アッという間でもあり、長くもありましたね。毎日が学ぶことばかりですから」と振り返った。
競馬に初めて接したのは19年の終わり。東京競馬場を訪れ人馬一体の走りに感銘を受けて「職業の選択肢の一つ」としてジョッキーを意識した。
いつしか思いは強まり、中学を卒業して
地方競馬教養センター(栃木県那須塩原市)に入所。「特につらいと思ったことはないですね」という2年間を過ごして、高知所属となった。
初勝利はデビューから3週間後の4月30日。「長かったですね。勝つビジョンが見えなかったですから」と回顧。以降も「勝ってからも(勝つイメージは)ボヤッとしてました」ながら白星を積み重ね、23日現在で6勝を挙げている。
昨年9月7日には、ヤングジョッキーズシリーズの
トライアルラウンド騎乗のため参戦した園田で
山本屋太三(兵庫)と
合林海斗(佐賀)の同期と再会。「(
地方競馬教養)センターの模擬レースで乗ってた時よりムダがなくなってましたね」とラ
イバルの成長ぶりに刺激を受けた。
師匠の
西山裕貴師(38)から奇麗な騎乗姿勢を心がけるよう指導を受けている18歳は「年間30勝はしたいですね」と24年の目標を掲げ、さらに「高知で一番大きなレースの
黒船賞に乗りたいです」と将来の夢も描いている。伸びしろしかない気鋭が、どんな活躍を見せてくれるのか。大いに楽しみだ。
◇阿部 基嗣(あべ・もとつぐ)2005年(平17)4月30日生まれ、静岡市清水区出身の18歳。騎手服は「胴白、青十字たすき、袖青、赤一本輪」。目標とする騎手は「馬に合わせた乗り方をしていて引き出しが多い」という
宮川実。趣味はアニメ鑑賞で、好きな
ジャンルは
ラブコメディー。好きなキャラクターは「五等分の花嫁」の中野五月(いつき)と「彼女、お借りします」の水原千鶴。1メートル58、45キロ。血液型B。
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