「
シンザン記念・G3」(8日、京都)
まさに電光石火の加速だった。中団から見事な末脚を見せた3番人気
ノーブルロジャーが、デビュー2連勝で重賞初制覇を成し遂げた。鞍上の川田は早くも24年初の重賞Vを達成。2着には1番人気
エコロブルームが入り、3着には17番人気の伏兵
ウォーターリヒトが続いた。
大外を豪快に突き抜けた。4年ぶりに淀を舞台に行われた出世レースを制したのは、デビュー2戦目の3番人気
ノーブルロジャー。道中は中団後方で折り合うと焦らず脚を温存。4角で川田が見いだした活路は内ではなく外だった。合図を送ると、ためた脚を解放。一気に加速してラ
イバルをかわし去った。
鞍上は「能力の高さを見せてくれましたね。出入りが激しくポジション争いもなかなか収まらず、この位置に。開幕週でみんな内を使っていたので、あえて外を選びました」と勝負どころの思惑を明かす。これが自身にとって24年の重賞初V。「今年もけがなく、求められる結果を出したい」と力を込めた。
“年男”の吉岡師は、21年京都2歳S(
ジャスティンロック)以来の重賞制覇。「馬込みで我慢できたのが最後の伸びにつながったと思います。体も成長して筋力アップしていました。重賞を勝てて良かった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
これで
パレスマリス産駒は、
ジャンタルマンタルの2勝に続きJRA重賞3勝目。「似ている部分もあると感じます。とてもいい種馬でこの馬も重賞を勝てて良かった」と両馬の背中を知る鞍上が言えば、師も「扱いやすく、無駄な力を使わない。距離に関してはまた考えて、
ジャンタルマンタルを倒しにいきます」と笑顔だ。また一頭、楽しみな若駒が大きな一歩を踏み出した。これから、どんな
ヴィクトリーロードを歩むのか目が離せない。
提供:デイリースポーツ