2月いっぱいで7人の調教師が定年を迎える。ここでは栗東所属の4人を振り返る。
安田隆行調教師は騎手、調教師の双方でGIを制した。騎手としては
JRA通算680勝。91年の
皐月賞を
トウカイテイオーで勝ち、デビュー20年目にしてGI初制覇。続く
日本ダービーも制し、ダービージョッキーに輝いた。そして95年に厩舎を開業すると、騎手時代以上の活躍を見せる。
カレンチャンや
ロードカナロアでマイル以下のGIを次々に制し、「短距離王国」の異名をとれば、ダートでも
トランセンド、
グレープブランデーなどの活躍馬を輩出。トレーナー人生の終盤を迎えても
ダノンスマッシュ、
ダノンザキッド、
ダノンスコーピオンなどのGI馬を送り出し、ラストイヤーまで常勝厩舎の地位を維持し続けた。
松永昌博調教師は騎手として
JRA通算544勝。何といっても
ナイスネイチャとのコンビが有名で、全41戦中40戦に騎乗。重賞を4勝したが、それ以上に
有馬記念での3年連続3着を記憶しているファンも多いはずだ。騎手としてGIに手が届かなかったが、調教師として11年の
マイルCSを
エイシンアポロンで制し、騎手時代を含めても初となるGI制覇を果たしている。
加用正調教師は騎手として
JRA通算559勝。重賞20勝を挙げた。調教師としては古くは
エイシンガイモンや
ランニングゲイル、
リミットレスビッドなどを管理。そして
ドリームバレンチノで14年の
JBCスプリントを制し、騎手時代を含めても初となるGI級制覇を決めている。
飯田雄三調教師は調教助手を経て、01年に厩舎を開業。しばらくは重賞に縁がなかったが、15年に
マイネルクロップで
佐賀記念を制し、初のタイトルを獲得。さらに
マーチSで重賞初制覇を果たした。調教師生活終盤になっても
アイアンテーラー、
テイエムサウスダン、
ビーアストニッシドなど、コンスタントに活躍馬を送り出した。