JRAは27日、元騎手、元調教師の小原伊佐美(おばら・いさみ)氏が病気のため15日に死去したと発表した。79歳だった。
【悼む】競馬記者になった91年春、既に栗東トレセンに
オグリキャップ、
タマモクロスの姿はなかったが、2頭の余韻は残っていた。昭和の香りと言い替えてもいい。先輩の井上泰司記者に「こちらが
タマモクロスの小原先生」と紹介された時にドキンと胸が高鳴ったことを今も覚えている。
タマモクロスが活躍した87〜88年。当方は大学留年中。やり切れない20代前半を悶々と過ごしていた。一服の清涼剤がKBSの競馬中継で、破竹の快進撃でG1を3連勝した
タマモクロスの物語には憧れのようなモノを抱いていた。
小原先生には風格があり、威厳があった。それでいて人当たりは柔らかく、同じ九州人として
タマモクロスの思い出も随分、話してもらった気がする。個人的には記者として直接、取材した
ルーブルアクト(93年
鳴尾記念)や
ロンシャンボーイ(93年
京阪杯、高松宮杯)も忘れがたい。合掌――。今夜はYouTubeで
タマモクロスのレース映像を見ながら、鹿児島の芋焼酎「伊佐美」で先生に献杯したいと思う。(
中央競馬担当・オサム)
スポニチ