クラシックの登竜門「第64回
きさらぎ賞」の最終追い切りが31日、栗東、美浦トレセンで行われた。ウワサの大物
ビザンチンドリームがCWコースで併せ馬。抜群の加速力を披露した。初戦で魅せた自慢の切れ味を武器に連勝で重賞Vを狙う。「第74回
東京新聞杯」は
アヴェラーレ、
ウンブライルと良血2頭出しの木村厩舎に注目。Wコースでハツラツとした動きを見せた。
春へ向けて大きな夢が膨らんだ。
ビザンチンドリームは国分優(レースはピーヒュレク)を背にCWコースで
プウスカンドゥール(4歳1勝クラス)と併せ馬。道中は1F15秒台の緩い流れ。パートナーを2馬身追いかける形で進めた。ラスト2Fでグッと
ギアチェンジ。直線半ばから滑らかに加速していく。スムーズに僚馬に並びかけてフィニッシュ。馬なりで6F86秒4。ラスト2Fは12秒4→11秒6、ハロン間で0秒8も時計を縮めるあたりが瞬発力の表れだろう。坂口師は「先週ピーヒュレク騎手に乗ってもらってしっかりやったので、今週は調整程度。最後まで集中して走れていました」と納得の表情を見せた。
初戦が圧巻だった。道中は後方3、4番手を追走。直線は外に回し、ここから一頭だけ違う世界。ラスト3F33秒9は上がり2位に0秒9差をつけるスゴ脚をみせつけた。超スローとはいえラスト2Fのレースラップ11秒5→11秒3も優秀。トレーナーは「前半は進みが悪いところがありましたけど、直線はいい脚を使ってくれました。しまいのいい馬なので、そこを生かせる競馬ができれば。重賞でも素質は十分通用します」と見通しを語った。阪神内回りから京都外回りへ。直線が長くなるコース替わりは歓迎だろう。
メンタル面ではまだまだ良化の余地があるという。それでも担当の久保助手は「前走は思った以上の競馬でした。一度競馬を使って少しは精神的に成長したと思います」と前向きに語った。新コンビを組むピーヒュレクは21年に
トルカータータッソで
凱旋門賞制覇。その名は一躍とどろいた。短期免許を取得して年明けから騎乗、ここまでは2勝止まり。猛アピールはここから。自慢の切れ味を発揮して、クラシックロードに乗せる。
《今年早くも重賞2勝》
ビザンチンドリームの父
エピファネイア産駒は3歳世代が好調だ。
フェアリーSを
イフェイオン、
京成杯は
ダノンデサイルと早くも今年重賞2勝。全体の成績を見ても芝では【5・5・1・22】で連対率30%をマークしている。3代母は重賞4勝の
フサイチエアデール。3歳春までに99年
シンザン記念勝ちを含む重賞2勝と母系も魅力に映る。
スポニチ