4年ぶりに京都競馬場で行われる
きさらぎ賞。翌週に
共同通信杯が組まれていることもあって出走頭数は多くないが、ここでしっかりとクラシックへの出走権利を取りたい馬が集まってくる。京都競馬場芝1800mコースは2角奥のポケットからスタートするワンターンコース。急坂に向かって長い
バックストレッチを走るためスローペースからの瞬発力勝負になることが多い。
◎
シヴァースは京都競馬場芝1600m新馬戦優勝馬。母は
ドバイターフ優勝馬
ヴィブロスだ。半マイル通過50.6秒というスローペースの流れの中、中団のインコースでじっと息を潜め、最後の直線ではそのまま最内コースから鮮やかに抜け出して後続の追撃を封じ込めた。上がり3ハロンのレースラップは11.8秒〜11.6秒〜11.1秒という加速ラップ。最後は差を詰められたように見えるが、本馬も加速している。当時の2着馬が次走であっさりと勝ち上がっていることも評価したい。
〇
レガーロデルシエロは、こうやまき賞2着。デビュー戦こそゲートで若さを見せたが、続く札幌競馬では好スタートから早めに抜け出して楽勝。ひと息入れた前走こうやまき賞では道中にやや力んだのが最後になって響いた印象だ。母は
京都牝馬ステークス優勝馬で、函館ス
プリントS2着
シュプリームギフトの半妹。スピードあふれる母系に
ロードカナロアを得てスピード能力は高そうだ。
▲
ビザンチンドリームは阪神競馬場芝2000m新馬戦優勝馬。ややアオり気味のスタートから半マイル通過49.7秒、前半1000m62.0秒という完全前残りのペースを後方で追走していたが、最後の直線では回転の速い大きなフットワークでラ
イバルたちを置き去りにした。最後3ハロンのレースラップが11.7秒〜11.5秒〜11.3秒とゴールに向かって加速する流れの中で、1頭だけまったく違う脚色で追い込んできた。まだ粗削りながらも豊かな将来性を感じる1頭だ。
△
ファーヴェントは東京スポーツ杯2歳S3着馬。大きく馬体重を減らした前走は結果的に道中の位置取りがそのまま結果につながったような結果になったが、2着馬とはハナ差だった。今回は初の右回りという課題は残るが、レースぶりをしっかりと確認したい1頭だ。
△
ブエナオンダは
若駒S3着。このときは後方待機策を取ったが、半マイル通過48.8秒のペースに我慢できずに口を割った。それでも最後は外から差を詰めて勝ち馬から0.6秒差ならまだ見限れない。