このルール変更に気づいているファンは少ないのではないだろうか。今年から多くの3歳限定GIIIの負担重量が、昨年までの別定から馬齢に変更となっているのだ。
具体的にどう変わったのか説明したい。対象は
シンザン記念、
フェアリーS、
京成杯、
きさらぎ賞、
クイーンC、
共同通信杯、
ファルコンS、
フラワーC、
毎日杯、
葵S、
ユニコーンSの11競走。これらのレースの負担重量は昨年まで「別定」。したがって牡馬とセン馬は56kg、牝馬は54kgをベースとした上で、収得賞金が1800万円以上の馬は1kg増となっていた。しかし、今年からは「馬齢」。つまりは収得賞金に関わらず牡馬・セン馬は57kg、牝馬は55kgで固定なので、賞金を稼いでいる実績馬に有利な設定となったのだ。(注・23年から平地競走の負担重量は1kgずつ引き上げられている)
今週の
共同通信杯でいえば、収得賞金が5800万円の
ジャンタルマンタルと2400万円の
エコロヴァルツは、昨年までのルールなら他馬よりも1kg重い58kgを背負うことになっていた。しかしながら、ルールが変わったため今年は他馬と同じ斤量(57kg)で走れるのだ。
共同通信杯に関していえば、他馬より1kg重い斤量を背負った馬の勝利は14年の
イスラボニータが最後。15年以降は9頭が出走して、19年
アドマイヤマーズと22年
ジオグリフの2着が最高着順だったので、少なからず1kg増の影響はあったといえるだろう。ハンデを回避できた
ジャンタルマンタルと
エコロヴァルツの実力馬2頭であっさりと決まるのか、それとも…。そういった視点でも要注目の
共同通信杯となる。