JRA競馬学校騎手課程40期生の卒業式が6日、千葉県白井市の同校で行われ、
地方競馬全国リーディングに3度輝いている
吉村智洋(39)の長男・誠之助(18)を含む、7人が卒業した。騎手免許試験には卒業生7人と
坂口智康助手(33、美浦・尾形厩舎所属)の8人が合格。3月1日付で騎手免許が交付され、同月以降に順次デビューする。
いつもは厳しい勝負師の頬が終始、緩んでいた。18、22、23年と3度も
地方競馬全国リーディングに輝いた、
吉村智洋の長男・誠之助が騎手になる。小牧、岩田康らに続く兵庫競馬出身の現役親子騎手の誕生だ。父は「息子が騎手になるのは刺激になった。せっかく免許をもらったんだから、あとは超一流目指して頑張ってほしい。あとは本人次第」とエールを送った。
「幼稚園の頃、レースで乗っている姿を見て、僕も父のようになりたいと思いました」と誠之助。乗ってみたい馬として「
イクイノックスと
エイシンニシパです」と、世界一の馬と父が騎乗して9歳まで活躍した兵庫のスターホースの名を挙げた。「松山騎手のように多くの関係者に信頼されて結果を残せるような騎手になりたい。同期には負けられないと思っているので、最多勝利を挙げて新人賞を獲りたいです」と目標を語った。
なお模擬レース8戦の総合ポイントで争う「競馬学校
チャンピオンシップ」は積雪のため最終戦が中止。第7戦までの合計得点で、計49ポイント(3勝)の
高杉吏麒が総合優勝者に決まった。騎乗技術優秀者に贈られる「アイルランド大使特別賞」を受賞した高杉は「素直にうれしい。これからはしっかりルールを守った上で、結果を出せる騎手になりたい」と抱負を語った。
《尾形厩舎の坂口助手騎手合格「ホッとしている」》
JRA競馬学校の卒業生以外では、美浦の尾形厩舎で調教助手として働く
坂口智康(33、写真)が新規騎手免許試験に合格(障害限定)した。以前は視力のハードルが高く、一度は騎手の道を諦めたが22年度に
小牧加矢太が障害騎手免許を取得したことで自身にも受験資格があることが判明。調教師試験受験も考え出していた時期だったが、猛勉強でかつての夢をかなえることとなった。坂口は「今はホッとしていますね。レースに関しては素人なので、大それたことを言える立場ではないと思っています。ただ、僕のような経歴でもジョッキーになれると思っていただければうれしいですね」と喜びを語った。
スポニチ