◆第59回
クイーンC・G3(2月10日、東京競馬場・芝1600メートル=良)
第59回
クイーンC・G3が10日、東京競馬場の芝1600メートルで行われ、単勝1番人気の
クイーンズウォークが3戦連続となる上がり最速の末脚で鮮やかに差し切り、重賞初制覇を飾った。半兄
グレナディアガーズの20年
朝日杯FS制覇時と同じ川田と中内田厩舎のタッグできょうだい重賞Vを決め、牝馬クラシック路線の新星誕生を印象づけた。
大外を豪快に伸びてクラシックへの扉をこじ開けた。残り200メートルで早めに先頭に立った
クイーンズウォークは、川田のアクションに応えて末脚をフル回転。ゴール前では内をさばきながら差を詰める
アルセナールを首差退け、先頭でゴールを駆け抜けた。マークした上がり33秒4は3戦連続の最速。鞍上は「返し馬もいい雰囲気で終えることができたので、成長も感じましたし、自信を持ってこの競馬をしました」と胸を張った。
中内田調教師と川田の“
ゴールデンコンビ”は昨年の3冠牝馬
リバティアイランドを始め、数々の重賞タイトルを手にしてきた。
クイーンズウォークの半兄で、昨年末に引退した
グレナディアガーズが20年
朝日杯FSを勝利したのもこのタッグだった。トレーナーは「グレナがいなくなって妹がこうやって勝ってくれて縁を感じるところですね」と感慨深げに語った。
川田は昨年の
ハーパーに続く連覇を達成。さらに自身
JRA通算2000勝へ王手をかける1999勝目となった。「毎度素晴らしい馬に乗せていただいていますので、無事に結果を得ることができてうれしく思います」と満足そうに振り返った。
トレーナーが普段は「おてんば」と口にする
キズナ産駒だが、この日はパドックでも堂々としたもの。初めての長距離輸送をクリアしての重賞初制覇は、牝馬クラシックを見据える上で、視界が大きく開ける勝利だったことは間違いない。(石行 佑介)
クイーンズウォーク 父
キズナ、
母ウェイヴェルアベニュー(父ハーリントン)。栗東・
中内田充正厩舎所属の牝3歳。北海道安平町・ノーザン
ファームの生産。通算成績3戦2勝。重賞は初勝利。総獲得賞金は4686万2000円。馬主は(有)サンデーレーシング。
スポーツ報知