「
フェブラリーS・G1」(18日、東京)
地方馬旋風を再び巻き起こす-。今回地方から府中に乗り込むのは、昨年の
フェブラリーS6着・
スピーディキック(牝5歳、浦和・藤原智)、JBCス
プリントの覇者・
イグナイター(牡6歳、兵庫・新子雅)、南関東3冠馬・
ミックファイア(牡4歳、大井・渡辺和)の精鋭3頭だ。JRA勢の前に辛酸をなめ続けている地方勢だが、
レモンポップや
ウシュバテソーロが不在ならばチャンスは十分。99年の
メイセイオペラ以来となる地方馬Vへ、三本の矢が四半世紀ぶりの快挙に挑む。
充実一途の浦和の女傑
スピーディキックが、再び府中の杜に挑戦状だ。
3連勝の勢いもあって6番人気に支持された昨年は、直線で何度も前が窮屈になるシーンがありながら、勝ち馬
レモンポップから1秒差の6着に奮闘。「正直、あそこまでやれるとは思わなかった」とは
地方競馬が誇る名手・御神本。非凡な能力に改めて感心した上で「一度経験して、やれることが分かった。昨年からの
パワーアップも感じているし、いいレースをしたい」と唇を結んだ。
調整も順調だ。1週前に仕上げるのはいつものパターン。今回も4日に浦和・野田トレセンで実質的な最終リハ(3F37秒2=一杯)を完了。12日には微調整ながら3F37秒7。藤原智師は「全くの馬なりでしたが、いい時計。走りたい気持ちを抑え、本番へ力を温存する感じ。中間はしっかりとカイバも食べているし、馬体に張りもある。いつもの乗り手も“間違いなく昨年の
フェブラリーSよりいい”と言ってますからね。レースが楽しみです」と胸を張る。
昨年の
フェブラリーS以降は(6)(2)(5)(4)着だったが、全て交流重賞挑戦でもまれてのモノ。その経験は大きい。前走の
東京シンデレラマイル連覇で久々の美酒を浴び、流れもつかんだ。牝馬初の戴冠へ、さあ、リベンジの時だ。
提供:デイリースポーツ