JRAは14日、藤井勘一郎(40=栗東・フリー)が今月29日をもって引退すると発表した。17日に京都競馬場で4R(11時30分発走予定)終了後、ウイナーズサークルで引退セレモニーが実施される。
藤井は22年4月16日に福島でレース中に落馬、第4胸椎脱臼骨折の大ケガを負った。意識を失い、目が覚めた時は病院のベッド。胸から下の感覚が全くなかったが「負けないぞ」と決意を新たに、リハビリに励んだ。
復帰はかなわなかったが、これを機に次のステージへ。
オーストラリア、韓国など世界13カ国で経験を積み、6度目の挑戦で
JRA騎手免許を取得した苦労人。自身のキャッチフレーズ「
フジイチャレンジ」を胸に諦めず、明るい未来に向かっていく。
▼藤井 17歳で
オーストラリアの騎手免許を取得してから20年を超える騎手人生でした。途中で何度も
JRAの道を諦めそうになる時期もありましたが、たくさんの方々に支えられて頑張ることができました。
振り返るとコリアカップ(16年)の
クリソライト、
JRA重賞を初めて勝った
アブレイズ(20年
フラワーカップ)など一頭一頭にいろいろな思い出があります。
馬上での活動がメインだった今までの生活とは違う人生になりますが、これからもモットーのチャレンジ精神を忘れず、頑張っていきたい。もちろん今後も海外を含めて競馬に携わりますが、英語のスキルを生かして、ホテル関係の仕事など視野を広げていく予定です。
僕の意見を尊重してくれて、チャレンジを応援してくれる家族には感謝です。一歩ずつ前を向いて歩いていきます。
◇藤井 勘一郎(ふじい・かんいちろう)1983年(昭58)12月31日生まれ、奈良県御所市出身の40歳。01年に
オーストラリアのニューサウスウェールズ州で見習騎手免許を取得。19年に
JRAデビュー。20年
フラワーC(
アブレイズ)で
JRA重賞初制覇。
JRA通算1182戦42勝。1メートル67、52キロ。血液型O。
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