今年もG1名物「展開王」が登場。数多くある予想
ファクターの中から、展開面にスポットを当てて勝ち馬をあぶり出していく。混戦模様のダートマイル王決定戦「
フェブラリーS」で先陣を切るのは、東京本社の鈴木悠貴記者。狙ったのは絶好位を取れそうな、あの先行馬だ。
「展開は2番手がつくる」。ジョッキー時代に名手・
福永祐一が言っていた言葉だ。2番手が逃げ馬にプレッシャーを与えるかどうか。ペースはそれ次第で大きく変化する。
今回の逃げ馬は
ドンフランキーでほぼ間違いなし。ス
プリント戦でも先手を奪えるほどの二の脚を持っており、8枠からでも労せずしてハナを奪えるだろう。さて、鍵を握る2番手は…。先行実績があり最内枠に入った
イグナイターが最有力だ。
結果から言うと、
イグナイターは前に圧を与える動きはしてこないはず。その理由は距離不安。
ドンフランキーと同様、ここまで1200〜1400メートルのス
プリント路線が主戦場で、マイル戦は5戦してわずか1勝。道中無理に動いてスタミナを消耗すれば、直線長い府中では失速必至だ。
イグナイターの鞍上・西村淳が狙っているのは
ドンフランキーとの“行った行った”。例年よりもペースは上がらない。
となれば距離不安のある2頭の後ろ、3番手がベストポジション。そこにいるのは好条件そろった
ドゥラエレーデに違いない。芝G1(22年
ホープフルS)覇者で芝スタートは有利に働くし、ロスなく前へ行けそうな2枠4番をゲットしたのも大きい。先行意識が高いムルザバエフ騎乗もプラスだ。
チャンピオンズC、
東京大賞典とG12戦続けて2番手から運び3着に好走した実績馬。直線半ばで前2頭を楽々かわし、勢いそのままに押し切る。
スポニチ