世界最高賞金額を誇るサウジアラビアG1「第5回サウジC」の枠順抽選会が日本時間22日未明、当地のキングアブドゥルアジーズ競馬場で行われた。日本からは4頭が出走予定で、
BCクラシック2着
デルマソトガケ(牡4=音無)は13番ゲートに決定。輸送機内でのアク
シデントを乗り越え、G1初制覇を狙う。同レースは今年初めて日本で
JRAネット投票などによる馬券発売が行われる。
スピードに優れた米国勢5頭が内めにズラリ。さらに日本馬で最も前にいると目される
レモンポップが3番、UAEの逃げ馬
アイソレートが2番ゲートを引き、インの激流は必至。達人ルメールの駆る
デルマソトガケの13番枠がいかにも功を奏しそうな枠の並びだ。
決して順風満帆な航海ではなかった。空輸中にアク
シデントがあり、現地到着時には右目付近と顔は腫れた状態。一時は出走さえ危ぶまれたが、水曜の追い切りまでには「腫れも引いているし、目もしっかり開いている」(音無師)と大事には至らず。ルメールを背にした豪快デモで不安を一掃した。鞍上も「凄くいい感じでバッチリ。普段は単走だと物見したりするけど、今回は自分から動けていた。息遣いも良かった。とても真面目で大人になった。自分がすべきことを分かっている」と仕上がりに太鼓判を押している。
ルメールが思い描く決まり手は前に行く
レモンポップ、後ろに控える
ウシュバテソーロの間から「スッと抜け出す」好位差し。それがかなう枠順だ。音無師が「ゲート
ボーイと仲良くなり過ぎて、もう少し話したくなったのか出遅れた」と振り返る
ケンタッキーダービーを除けば、スタートは安定。いつも通りの好発から競り合う内枠勢を先に行かせれば、望みの並びがすぐに出来上がる。
国内では23年
最優秀ダートホースを争った2頭の初対決に注目が集中しているが、大手ブックメーカーで米国馬
ホワイトアバリオに次ぐ2番人気に支持されているのは
デルマソトガケ。「去年(サウジダービー3着)の馬場は合わなかったが、今年の米国っぽい深いダートは合うと思う」と音無師。日本勢“第3の男”と呼ぶのは失礼な実績を誇る、成長盛りの4歳牡馬。
BCクラシック2着惜敗の雪辱を果たし、1着賞金1000万ドル(約15億円)を射止めるシーンは想像に難くない。
スポニチ