「
弥生賞ディープ記念・G2」(3月3日、中山)
ホープフルS2着の
シンエンペラーは28日、新コンビの川田を背に、栗東坂路で最終デモ。20年
凱旋門賞馬
ソットサスの全弟という超良血がクラシックを見据え、理想的なラップを刻んだ。デビュー2連勝の
トロヴァトーレも美浦Wで好仕上がりをアピール。重賞初挑戦でのタイトル獲得を狙う。
ホープフルS2着馬
シンエンペラーは新コンビの川田を背に栗東坂路へ。首を上手に使いながら、脚を真っすぐに伸ばして登坂した。しまい重点だったとはいえ、好ムードを漂わせながら4F54秒6-39秒6-11秒9をマーク。後半にかけて加速していく理想的なラップで駆け上がった。
初めて手綱を取った鞍上は「とてもいい馬ですね」と好感触。動きを見届けた矢作師も「軽く伸ばしただけだけど、ラストは良かったね。新馬の頃が一番良く、その後2戦はそんなに状態が良くなかった。それと比べるといいです」と好仕上げに太鼓判を押した。
「まだまだ幼く、クラシックに向かうにあたって経験が必要なタイプで、だからこその
弥生賞だと思います。クラシックにつながる競馬ができれば」と川田。精神的な課題は依然として残るものの、実戦を重ねて一歩ずつ進化を狙う。とはいえ、指揮官が「前哨戦だけど負けられない気持ち。十分力を出せるので」と力強く意気込むように、結果も意識する一戦だ。
全兄に
凱旋門賞馬
ソットサス、半姉にG17勝の
シスターチャーリー。世界的な良血馬が、クラシックを見据えて臨む。重賞勝ちにG12着と、ここでは実績も間違いなく最上位。“日本近代競馬の結晶”の名を冠したこの一戦は、世界に羽ばたくための序章に過ぎない。
提供:デイリースポーツ