3枚の
桜花賞切符を懸けた「第31回
チューリップ賞」は2日、阪神競馬場で行われ、5番人気
スウィープフィートが後方から差し切り重賞初制覇を飾った。鞍上の
武豊(54)は昨年(
モズメイメイ)に続いて同レース連覇。9番人気
セキトバイーストが2着、15番人気
ハワイアンティアレが3着に食い込み、3連単169万超えの大波乱となった。なお上位3頭が
桜花賞(4月7日、阪神)の優先出走権を獲得した。
大外から一気に前をのみ込んだ。
スウィープフィートと初コンビを組んだ
武豊が持ち味をフルに引き出した。
武豊は「競馬は初めて乗ったけどいい馬だと思っていたので最後の直線でどれだけ脚を使えるかなと。思った以上の切れ味を使ってくれたね」とレースを振り返った。
課題のゲートを無難にクリア。道中は後方で折り合いをつけると、直線は迷わず大外へ。エンジンに火が付くと上がり3F最速34秒3の決め手を発揮して重賞Vゴールに飛び込んだ。鞍上は「
桜花賞と同じ条件の
トライアルでこの強さなら(本番も)期待できる。今日はいい仕事ができたし、楽しみな馬と出合えましたね」と期待を口にした。
この日が54歳の誕生日だった庄野師にとっても大きな1勝。自身が管理してG1・2勝を挙げた
スワーヴリチャード産駒での重賞制覇となり二重の喜びとなった。庄野師は「今日はうまくスタートを切れたし道中の折り合いもついていた。ジョッキーがこの馬の末脚を引き出して、強い内容だった」と人馬を称えた。今後は
桜花賞へ。師は「(父の産駒で)クラシックに行ける馬が出てきてうれしい。まずは無事に本番を迎えたいと思います」と気を引き締めた。G1・3勝馬
スイープトウショウを祖母に持つ良血が桜の主役候補に名乗りを上げた。
◆
スウィープフィート 父
スワーヴリチャード 母ビジュートウショウ(母の
父ディープスカイ)21年4月5日生まれ 牝3歳 栗東・庄野厩舎所属 馬主・YGGホースクラブ 生産者・北海道新ひだか町の聖心台牧場 戦績6戦2勝(重賞初勝利) 総獲得賞金7286万4000円。馬名の由来はsweep off feet(心奪われる)より。母系より連想。
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