今週も
スワーヴリチャード産駒が
トライアルVで
桜花賞へ弾みをつける。阪神日曜メイン「第58回
フィリーズレビュー」(3着まで
桜花賞優先出走権)の注目は阪神JF3着の関東馬
コラソンビートだ。3歳始動戦に向け、美浦から栗東に移動して調整中。本番までの約1カ月半、新天地で
パワーアップを図る。管理する
加藤士津八師(39)は
弥生賞ディープインパクト記念を制した
コスモキュランダに続く
トライアル重賞制覇を狙う。
昨年、関西圏のG1を制した関東馬
イクイノックス(
宝塚記念)、
ブレイディヴェーグ(
エリザベス女王杯)、
アスコリピチェーノ(阪神JF)は直前に栗東で調整してV。その阪神JFで惜しくも3着に敗れた関東馬
コラソンビートは前哨戦を前に先月20日、栗東に移動してきた。本番の
桜花賞(4月7日、阪神)まで約1カ月半の長期滞在でG1タイトルを狙う。
同行する伊藤助手は「こっちに来た時はカイ食いも落ちて精神的にイライラしていた。慣れるまでに少し時間はかかったが先週土日からようやく落ち着いてきた」と報告。「適応するまで時間がかかるのは織り込み済み。苦しくなるところはあるけど、それを乗り越えられたらまた強くなるから。人と同じ。そこを目的に連れて来ている」と明かす。
栗東の逍遥(しょうよう)馬道を取り入れたトレーニングも体力の
ベースアップにつながっている。「関西馬は普通に歩いていますけど、この馬にとっては慣れていないのもあるしアップダウンが相当きつい。それでも、この前の土日ぐらいからは普通に歩けるようになってきた」と上昇ぶりに目を細めた。
昨年は
京王杯2歳Sを勝ち、阪神JFでも3着に好走。実績はこのメンバーでは抜けている。「前走は自分で競馬をつくって負かすようなレースで3着。時計的に1秒以上も想定していたより速かったし、右回りもこなせた。負けたけど強い競馬をしてくれた」と評価。そして同じ舞台の
桜花賞でリベンジを期す。
「ここから
桜花賞までのスパンを考えて連れて来た。ここは整えていけば十分勝負になると思う。心肺機能に関しては競馬を使ってつくっておきたいし、次でさらに成長した姿を見せられるかがポイントです」
加藤士厩舎は3日の
弥生賞ディープインパクト記念を同じビッグレッド
ファーム生産馬の
コスモキュランダでV。月曜朝、伊藤助手は「プレッシャーかけられたわ」と笑うが、その表情は自信に満ちていた。2日の
チューリップ賞を制した
スウィープフィートと同じ
スワーヴリチャード産駒が、今週も
桜花賞トライアルをものにする。
○…
スワーヴリチャード産駒は昨年25勝、4億円超の獲得賞金で新種牡馬リーディングに輝いた。年末には産駒の
レガレイラが
ホープフルSを勝ち、G1初制覇。ただ、年明けからは勝ち切れず、今年の産駒初勝利は先々週2月24日、中山7Rを制した
デビッドテソーロだった。その翌日に1勝し、先週も
チューリップ賞を含む2勝を挙げ、春のクラシックシーズンを前に勢いに乗ってきた。
スポニチ