待ちに待った始動戦だ。昨年の
菊花賞馬の
ドゥレッツァ(牡4、美浦・
尾関知人厩舎)が、
金鯱賞(4歳上・GII・芝2000m)にエントリー。GI馬として迎える初のレースを制し、春の大目標となる
天皇賞(春)に弾みを付けられるか、注目の一戦となる。
ドゥレッツァは父
ドゥラメンテ、
母モアザンセイクリッド、母の
父More Than Readyという血統。父は早世が惜しまれるトップサイアー。一方の母はニュージーランド
オークスを制するなど重賞を3勝している。
ここまで6戦5勝。2歳9月(中山芝2000m)の新馬戦こそ3着に敗れたが、その後は5連勝。とりわけ前走の
菊花賞は圧巻だった。序盤でハナに立ちながら、向正面で一旦3番手に控える形。このまま後退するのか!?と思わせながら、直線で内から抜け出すと、後は独壇場。
日本ダービー馬の
タスティエーラや
皐月賞馬の
ソールオリエンスに影をも踏ませない圧勝を収めた。その後は疲れを取ることに専念。復調を待ち、ここで始動となった。一気の距離短縮となるが、2000mでは2勝の実績。4カ月半ぶりの実戦も、常にレース間隔を空けてきた馬だから心配なし。メンバー中唯一の59kgも、GI馬なら言い訳にはできない。
あえて課題を挙げれば、
菊花賞馬についてのジンクスだろう。長距離を走った反動なのか、3冠最終戦を制した馬は次走で苦戦することが多く、連勝は16年の
サトノダイヤモンド(次走は
有馬記念1着)が最後となっている。
コントレイルや
タイトルホルダーも跳ね返された壁をクリアできるか。あくまで前哨戦だがしっかりと勝ち、大本命として春の盾に向かいたい。
【13年以降の
菊花賞馬の次走成績】
・13年
エピファネイア…14年
大阪杯3着(1番人気)
・14年
トーホウジャッカル…15年
宝塚記念4着(7番人気)
・15年
キタサンブラック…15年
有馬記念3着(4番人気)
・16年
サトノダイヤモンド…16年
有馬記念1着(1番人気)
・17年
キセキ…17年
香港ヴァーズ9着(2番人気)
・18年
フィエールマン…19年
AJCC2着(1番人気)
・19年
ワールドプレミア…19年
有馬記念3着(4番人気)
・20年
コントレイル…20年
ジャパンC2着(2番人気)
・21年
タイトルホルダー…21年
有馬記念5着(4番人気)
・22年
アスクビクターモア…23年
日経賞9着(1番人気)