東西トレセンで6日、新規調教師8人が開業した。注目を集めるなかでの始動となった
福永祐一調教師(47)=栗東=は、“デビュー戦”で
武豊騎手(54)=栗東・フリー=と夢コンビを組むプランを明かした。
午前11時。福永師がこの日最後となる3頭目の調教騎乗から引き揚げてくると、厩舎では開業初日とは思えない記者、カメラマン、テレビクルーなど約40人の報道陣が待ち構えていた。「初日が無事に終わって良かった」と新人トレーナーは満足そうに息をついた。
厩舎の初陣は
レオノーレを送り出す9日阪神の
コーラルS。現状は賞金順で4分の1が出走可能の狭き門(出走馬確定は7日)だが、「自分がこの道に入るきっかけを与えてくれた」と
武豊に騎乗依頼した。「豊さんには快諾していただきました。抽選対象というのが申し訳ないですが、何とかパスしてほしい」と願った。
除外なら、10日阪神の
オークランドTRTでの始動になる。1996年に騎手として初騎乗初勝利を飾った
マルブツブレベストと同じ勝負服の
マルブツプライドを出走させる。現役で「マルブツ」が冠名の馬は1頭のみ。「未熟な頃に数多く乗せていただいた。これから恩返しできれば」。騎手時代からの縁が詰まったスタートとなる。
この日はフリーアナウンサーの翠夫人も駆けつけ、新たな船出を見守った。週末の競馬場にも駆けつける予定で「いよいよですね。楽しみです。ジョッキーの時と違って、仲間が増えましたね」と生き生きと働く11人のスタッフを頼もしそうに見つめた。「日々の積み重ねが大事。スタッフと一緒に丁寧な管理を心がけて、いい状態で送り出したい」と福永師。様々な思いを乗せた第一歩を、もうすぐ踏み出す。(山本 武志)
武豊騎手「気を遣って、依頼してくれたんじゃないですか。楽しみですけどね。どんな馬をつくるのか。抽選を突破してほしいですね」
スポーツ報知