1着馬には
天皇賞(春)への優先出走権が与えられるレースで、本番にむけて重要な
ステップレース。過去10年間でこのレースを
ステップに
天皇賞(春)へと挑んだ馬は[3-5-4-49]。舞台となる阪神競馬場芝3000mは2角出口付近からスタートして、内回りコースを1週半。スローペースからのゴール前の急坂を2度越えるコースだが、上がり3ハロン最速馬は[9-2-1-0]で同2位馬[0-4-2-2]同3位馬[1-3-2-4]。最後までスタミナを温存できた馬が強いレースだ。
◎
テーオーロイヤルは
ダイヤモンドS2勝。
ステイヤーズS2着で、
天皇賞(春)3着ならスタミナは十分だ。しばらくスランプのような状態が続き、骨折による長期休養もあったが、前走の
ダイヤモンドSは人気を分け合った馬をマークし、最速タイの末脚でねじ伏せて復活劇を飾った。阪神コースは[3-0-2-1]と得意な舞台。加えて、3000m以上は[2-1-1-0]。小柄とは言わないが、牡馬としては馬格に恵まれている方ではないので前走から1.5kg減の斤量も味方してくれるはずだ。
〇
ブローザホーンは
日経新春杯優勝馬。未勝利脱出まで9戦を要した馬だが、その後はほぼ
ノンストップでオープン入り。とくに重賞初挑戦となった
函館記念で、これまで経験したことがないような位置から力強い追い込みを見せ、
札幌日経オープンを楽勝。
京都大賞典は心房細動を発症したものの、
日経新春杯でその影響がないことを示している。阪神競馬場は初めてだが、距離は伸びれば伸びるほど良いタイプ。距離延長を味方に2つめの
ビッグタイトルを狙いたい。
▲
サヴォーナは
日経新春杯2着。3歳秋は
神戸新聞杯2着のち
菊花賞5着だった。前走の
日経新春杯は外枠からポジションを取りに行ったが2ハロン目と3ハロン目が10.4秒、10.6秒というハイペース。それでも4角先頭からゴール前までしぶとく粘り通して2着。負けはしたが、勝ちに等しい内容だった。対
ブローザホーンでいえば、前走は1kg差だった斤量が2kg差に広がり、逆転を狙っている。
△
ワープスピードは重賞初挑戦となった
ステイヤーズSが4着で、
ダイヤモンドSはメンバー最速の末脚で3着。芝2400mの未勝利戦を勝ち上がったあとは長距離レースを選んで使われてきたステイヤー。まだ奥がありそうだ。
約1年ぶりとはいえ昨年の
天皇賞(春)3着の△
シルヴァーソニック、このレース2勝の△
ディープボンドも差がない印象で、追い込み一手△
メイショウブレゲの末脚もはまれば怖い存在になりそうだ。