「
高松宮記念・G1」(24日、中京)
海外から6年ぶりに
高松宮記念に参戦する香港の
ビクターザウィナーが19日、中京競馬場で火曜追いを行った。芝コースでリョンを背に単走で追われ、ラスト1F11秒2でフィニッシュ。好気配を漂わせた。国際的にレベルの高い香港のス
プリント戦線で、1月にセンテナリース
プリントCを逃げ切ってG1初制覇。15年
エアロヴェロシティ以来9年ぶりとなる香港馬Vを狙う。
決戦の地で異例の火曜追いを消化した。
ビクターザウィナーは6Fから単走で進め、慣れない左回り(香港は右回り)でもスムーズに加速。14秒8-14秒4のラップを刻み、リョンから肩ムチが入ると瞬時に反応。1F11秒2をマークしてゴールを駆け抜けた。
「初めての競馬場で物見をしていましたが、ラスト200メートルで追ったら伸びてくれた。状態の良さを感じました」と鞍上は満足げに振り返る。
検疫先だった千葉県の競馬学校から移動し、18日午後7時に中京に到着した。その翌朝に追い切りに臨むハードスケジュール。この日の馬体重は498キロ(前走は495キロ)と輸送の影響を感じさせることなく、重量感ある馬体を披露した。
「香港で水曜(20日)に管理馬のレースがあり、金曜追いではレースが近過ぎるので火曜を選択しました。追い切りもいい動きでしたね」とシャム師は満足げだ。
管理馬の来日は
ロードカナロアが勝った12年
スプリンターズSでの
リトルブリッジ以来。5番人気で10着と苦い経験が残っている。「あの時は遠征の疲れが抜けていませんでした。今回の方が期待できますよ」と指揮官は雪辱を誓う。
ビクターザウィナーは、1月のセンテナリース
プリントCを逃げ切ってG1初制覇。昨年暮れのG1
香港スプリントを制した
ラッキースワイネスを6着に沈めた走りは評価に値するだろう。
ポイントとなるのは初の左回り。「追い切りではうまく手前も変えていた」とリョンが言えば、シャム師も「香港では月曜に左回りの調教があります。騎乗している助手が左回りでも大丈夫と言ってくれている」と手応え十分。万全の態勢で、日本勢撃破を狙う。
提供:デイリースポーツ