17年からGIに昇格した一戦。GIIだった頃もGIと遜色ない好メンバーが揃うことが多かったが、過去10回で1〜3番人気馬がワンツーしたのは昨年のみ。人気通りに決着することは少ない。適性が要求されやすい内回りコースを使用することが、荒れやすい要因の一つと言えるかもしれない。
1.前走5着以内
GII時代も含む過去10回で、前走5着以内だった馬が[8-8-9-66]で複勝率27.5%なのに対し、前走6着以下だった馬は[2-2-1-38]で複勝率11.6%。複勝回収率も36%で、前走掲示板を外した馬の巻き返しは少ない。ただし、前走がGIの馬については割り引く必要はない。
2.内・小回り実績に注目
昨年の勝ち馬
ジャックドールは当該コースでの勝ち星があり、
札幌記念でも巧く立ち回って勝ったようにコース適性が高かった。一昨年、8番人気で勝利した
ポタジェはそれ以前の5勝中、4勝が内・小回りコースでのものだった。他にも、
レイパパレ、
アルアイン、
ペルシアンナイト、
キタサンブラック、
ヤマカツエースら好走馬の多くには、それ以前に内・小回りコースで好走した実績があった。適性が要求される条件であるから、広いコースに良績が多い馬は、今回に関しては割り引いて考えるのが良さそう。
3.距離延長は苦戦傾向
過去10回で、前走からの距離短縮となる馬は[3-5-6-41]で複勝率25.5%、前走も2000mだった馬が[5-4-1-28]で複勝率26.3%なのに対し、距離延長組は[2-1-3-35]で複勝率14.6%と苦戦傾向だ。
タスティエーラは昨年のダービー馬で、ここではもちろん実績上位。前走の
有馬記念は6着だが、致命的な不利を受けながらも最後まで伸びていた。
皐月賞や
弥生賞で見せたように立ち回りがうまく、阪神の内回り2000mは合っているだろう。ここはダービー以来の勝利を期待したい。