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大阪杯追い切り(27日・美浦トレセン)
春のG1シリーズ第2戦、第68回
大阪杯(31日、阪神)の追い切りが27日、東西トレセンで行われた。馬トク取材班の評価で最高の「G」となったのはG1初制覇を狙う
ローシャムパーク。美浦で坂路を1本上がってからWコースに入る“攻めの調教”ができる心身の成長ぶりが目を引いた。
ローシャムパークが、進化を証明する超抜の動きを見せた。追い切りは、美浦・Wコースで僚馬の
ターコイズフリンジ(3歳1勝クラス)と併せ馬。リズム良く追走し、内に入った直線は持ったままで抜群の推進力を発揮し、加速すると6ハロン80秒6―11秒2の好時計で1馬身先着してみせた。田中博調教師は「ためが利いたような走りができていた。フィジカルがすごく成長してきたのを感じる」と納得した。
調教の肝は、Wコースに入る前、坂路を62秒4―14秒8と1本上がっていること。今回からの試みだが、これが成長の証し。これまではレースに向けて負荷をかけていくと2週前くらいから旋回癖が強くなったが、今回は「落ち着きもあってそれほど旋回していない」(同師)ように、5歳を迎え、心身ともに
パワーアップ。3週前からこの調教パターンに替え、より攻めの調教ができるようになった。
トレーナーは「体力がある馬ですが、さらにベースが上がった。強い調教に耐えうるようになった」。約1年ぶりのコンビとなる戸崎も1週前追い切りに乗り、「いい感じで走れて
バランスが良くなったなと感じた」と手応えをつかんでいる。
重賞2連勝で勢いをもって挑んだ
香港Cは、スタートで後手になり、外を回らされたこともあって8着に敗れた。田中博師は「カイバを10日弱食べられない日々が続いて調整が遅れていた。取りこぼした」と話したように、少なからず順調さを欠いた面もあり、力負けではない。
初となる阪神の内回り2000メートルも、函館で重賞勝ちがあるように対応は可能。発馬に課題を残すとはいえ、「そこだけは気をつけて」と鞍上は慎重を期す。初のG1タイトルへ、機は熟している。(松末 守司)
スポーツ報知