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大阪杯・G1」(31日、阪神)
長い月日を経てようやくG1の舞台に戻ってきた。屈腱炎による1年7カ月の休養から復帰して今回が4戦目の
ステラヴェローチェ。3歳時にはクラシックを皆勤して、
皐月賞、ダービーで3着。早くから頭角を示しながらも、不運に見舞われた素質馬に大駆けの気配が漂っている。
復帰初戦だった昨年の
富士Sは7着、続く武蔵野Sは初ダートで見せ場をつくれず16着と大敗。だが、前走の
大阪城Sで一変した。トップハンデを背負いながらも好位から余力たっぷりに抜け出す快勝劇。山田助手は「脚元のことがあったから復帰2戦目までは、探り探りの状態。脚は大丈夫だと分かったし、前回からしっかりトレーニングできている」と勝因を説明する。前回からコースでの調整を解禁し、強度を一気に上げた。
この中間の攻め気配も抜群だ。栗東CWでの1週前追いでは酒井がまたがり、6F78秒5-35秒1-11秒3の破格の時計。「普通はこれだけの休養があると馬が終わる。体が無事でも走る気持ちがなくなるよね。この馬は闘争心があり、精神面もかなり成長した。いい意味で落ち着いてきている」と胸を張る。
29日は坂路で軽めの調整で息を整えた。枠番は5枠9番に決まり、「気にならない。どこでも競馬できるから」と同助手。「気配はすごくいいよ。楽しみが持てる状態だね」。待ち望んだ舞台は、出走するだけじゃない。もちろん狙うはG1初制覇だ。
提供:デイリースポーツ