23日に中山競馬場で開催される「
JRAブリーズアップセール」に上場される、
JRA育成馬の展示会が2週にわたって行われる。まずは2日、宮崎育成牧場で実施された。午前10時から22頭(牡、牝とも11頭ずつ)が比較展示に登場。全馬の展示が終了後、第1班(牡馬)と第2班(牝馬)に分かれて調教供覧が行われたが、牝馬のなかで2頭は比較展示のみ(12番、74番)、2頭は軽い調教での、供覧(52番、72番)となった。
調教供覧は2頭併せが基本だが、第1班と第2班で1頭ずつ、単走で好時計をマークした馬もいた。
ブリーズアップの意義である「時計より走法」をアピールし、2ハロンを13秒−13秒で駆けることを意識して調教供覧に挑んでいた。この日の一番時計は、第2班の1組目で外を走った
レッドランタン2022(牝、父
エスケンデレヤ)の2ハロン24秒7−12秒1だった。
レッドランタン2022は九州産馬の一頭で、母が新潟芝1200メートルで勝ち上がっている。近親に08年
小倉2歳S3着の
ツルマルジャパンや、阪神で未勝利勝ちを収めた
テイエムハヤブサなどがおり、2歳戦に強い牝系。ちなみに、内に併せていた
カーナヴァル2022(牝、父
カリフォルニアクローム)も2ハロン24秒9−12秒2と
バランスの良いラップを計測したが、祖母が97年阪神3歳牝馬S2着の
キュンティアで、伯母に07年
ファンタジーSを制した
オディールがいる。フットワークの良さでは、
レッドランタン2022にひけを取っておらず、この2頭には関係者の視線も熱かった。
1ハロンの一番時計は、第1班1組目の内
ウンベラータ2022(牡、父
ミスターメロディ)と
ローマンクィーン2022(牡、父
シュヴァルグラン)の併せ馬で、2ハロン24秒8−11秒6だった。今年の新種牡馬のなかでも評判が高い
ミスターメロディ産駒の
ウンベラータ2022は、伯母に09年牝馬クラシックを賑わした
ジェルミナルがいる。
ローマンクィーン2022は、昨年の八戸市場で取引された一頭(700万円、税別)。伯母に08年愛
オークス2着の
アイスクイーンがいるなど、父や牝系のイメージと異なるスピードを備えている。
来週は9日、日高育成牧場で育成馬展示会が午前9時から行われる。(競馬ライター)
スポーツ報知