3月31日の
バイオレットSは
エートラックス(牡、宮本)が2番手追走からゴール前で逃げた2着馬をかわしてV。レースを振り返って、師は「強かった。時計も速かった。だいぶ力を付けている」とご満悦だ。今後については「レース後の馬の状態を見て、オーナーサイドと話をしてからになるが、
兵庫チャンピオンシップ(29日・園田、ダート1400m)が候補のひとつ」と話してくれた。
次週はいよいよ牡馬クラシック第1弾の
皐月賞(14日・中山、芝2000m)が行われる。ここでは有力馬5頭の1週前の様子をお伝えしたい。
矢作厩舎は3頭出し。
凱旋門賞馬ソットサスの全弟で、
弥生賞ディープ記念2着の
シンエンペラー(牡)は坂井Jで予定する。岡助手は「順調に乗り込み、時計も出ていますが、いい頃と比べるとやや物足りない印象。良化度がスローですね」と控えめだったが、それでも「地力は間違いなく上位ですし、当週のひと追いで仕上がると思います」と偉大な血統背景、底力に期待を寄せた。
若葉Sを制した僚馬
ミスタージーティー(牡)は引き続き藤岡佑Jで予定。岡助手は「若干カイ食いが細いのが気になります。中山までの輸送もありますしイレ込まないかどうかも心配ですね。能力は互角以上だと思っていますし、馬体をキープして、当日落ち着いて臨めれば」と抱負を語った。
若葉S2着の僚馬
ホウオウプロサンゲ(牡)は引き続き菱田Jで出走を予定。廣岡助手は「使いながら良くなっていますし、成長を感じます。1週前のケイコもいい感じでした。切れる脚を使うタイプではなく、今度も前々で流れに乗ってしぶとさを生かして、どこまで頑張れるかですね」と先行策を示唆した。
共同通信杯2着の
ジャンタルマンタル(牡、高野)について、師は「前走はペースが遅過ぎたなかでも、力は示してくれました。1週前の追い切りは道中でためが利いて、反応も合格点。スローキャンターでの乗りやすさも出てきています。レース当日までおだやかに過ごしていきたいですね」と順調な調整ぶりに納得の表情を見せる。
京成杯1着以来になる
ダノンデサイル(牡、安田)は3月7日に栗東に帰厩し、CWと坂路を併用してじっくり乗り込んできた。1週前の4日はCWで
カレンルシェルブル(6歳オープン)と併せ馬。長めからしっかりと追われ、6F81秒0-36秒2-11秒2。迫力満点の動きで3馬身先着した。騎乗して感触を確かめた師は「コースでしっかりやるというテーマで。負荷をかけるにあたって、先週にいい準備ができていましたので。予定通りです」と満足げ。前走と同じ舞台でG1戴冠を目指す。(馬サブロー栗東支局・塩手)
提供:デイリースポーツ