「
ニュージーランドT・G2」(6日、中山)
直線の急坂を駆け上がってから、左ムチを2発。鞍上の叱咤(しった)に
エコロブルームが応える。エンジンをフル回転させてグングン加速すると、前でやり合う2頭を一気に抜き去り、重賞初Vのゴールを駆け抜けた。鞍上の横山武は左腕をしゃくるような
ガッツポーズで喜びを表現した。
抜群のスタートを決めると、道中は好位4番手で折り合いに専念。3〜4角で外から動きがあっても慌てずタイミングを待った。そして、直線入り口で満を持して追いだしを開始。前が壁になり、進路を外へ切り替える場面があっても闘志は消えなかった。鞍上は「僕の判断ミスで1回内を狙いかけたのですが、外に切り替えてから再加速してくれました。馬の力に助けられました」と相棒の底力に感謝した。
文句なしの地力を示して、いざNHKマイルC(5月5日・東京)へ。加藤征師は「緩い馬場を経験して慣れていたのかなという気もします。次は全然違う条件なので。でも、硬い馬場でも折り合ったらもっと切れるのかな」と期待を膨らませる。横山武も「柔らかみがあって、まだ成長途上ですが、いい背中をしています。NHKマイルCでも他の重賞でもチャンスはあると思います」と素質を買っている。中山で絆を強めたコンビが、次は5月の府中を沸かせる。
提供:デイリースポーツ