JRAは11日、6日の阪神競馬7Rで落馬負傷した藤岡康太騎手=栗東・フリー=が10日午後7時49分に死去したと発表した。35歳だった。落馬後は意識不明の状態が続き、入院加療していた。
藤岡康太騎手は、1988年12月19日、滋賀県出身。祖父が厩務員で、父が健一調教師、兄が佑介騎手という家庭に育った。07年3月に栗東・
宮徹厩舎から騎手デビュー。競馬学校の23期生で同期には
浜中俊、
丸田恭介、
田中健、
荻野琢真、
宮崎北斗、
草野太郎、大下智(現調教助手)、池崎祐介元騎手がいる。
07年3月3日の中京1Rで父の管理する
ヤマニンプロローグに騎乗し、初騎乗初勝利を達成。ルーキーイヤーはJRAで24勝を挙げ、
中央競馬関西放送記者クラブ賞を受賞した。09年に
ジョーカプチーノの
ファルコンSで重賞初制覇を果たすと、同年のNHKマイルCで10番人気の低評価を覆してG1初制覇を達成した。
その後もコンスタントに白星を積み重ね、昨年は自身最多となるJRA年間63勝をマーク。マイルCSではテン乗りとなった
ナミュールを勝利に導き、14年ぶりとなるG1・2勝目を飾っていた。
今年も先週終了時点で28勝と、キャリアハイだった昨年を超えるペースで白星を積み重ねていた。先月30日の阪神10R
仲春特別を
タツダイヤモンドで制し、史上58人目、現役27人目となるJRA通算800勝を達成した。同通算803勝(うちG1・2勝を含む重賞22勝)。10、12、17、19年と計4度のフェアプレー賞を受賞するなど、スマートで馬の持ち味を引き出す騎乗に定評があった。
妻と昨年6月に誕生した男の子がいる。
提供:デイリースポーツ