「
皐月賞・G1」(14日、中山)
天国の康太に捧げるV-。牡馬クラシック第1冠を制したのは、2番人気の
ジャスティンミラノ。2歳王者
ジャンタルマンタルをゴール前でとらえ、
コスモキュランダの追い上げを封じた。無傷の3連勝を飾った
ジャスティンミラノだが、調教パートナーを務めたのが10日に35歳の若さで他界した藤岡康太騎手。鞍上の戸崎圭、管理する友道調教師は感謝の涙を流した。走破タイムの1分57秒1は、15年
中山金杯の
ラブリーデイの記録を0秒7更新するコースレコードだった。
涙が止まらなかった。レース後、検量室前に引き揚げてきた
ジャスティンミラノを、厩舎スタッフが泣きながら出迎えた。友道厩舎にとって、重く、特別な勝利だった。
共同会見で友道師は号泣。「最初にひと言いいですか。先日、落馬事故で亡くなった藤岡康太君のご冥福を心よりお祈り申し上げます。康太君は
ジャスティンミラノに最後まで乗ってくれて、この勝利は彼のおかげだと思います。本当にありがとうございます」。大粒の涙が止まらなかった。
康太さんは普段から調教を手伝い、一緒に厩舎を盛り上げてきた大きな存在だった。それだけに、師はレースで「康太、康太と叫びました」と声を詰まらせた。09年(
アンライバルド)以来となる
皐月賞Vは、藤岡康太さんとともにつかんだ栄冠でもあった。
提供:デイリースポーツ