「
皐月賞・G1」(14日、中山)
天国の康太に捧げるV-。牡馬クラシック第1冠を制したのは、2番人気の
ジャスティンミラノ。2歳王者
ジャンタルマンタルをゴール前でとらえ、
コスモキュランダの追い上げを封じた。無傷の3連勝を飾った
ジャスティンミラノだが、調教パートナーを務めたのが10日に35歳の若さで他界した藤岡康太騎手。鞍上の戸崎圭、管理する友道調教師は感謝の涙を流した。走破タイムの1分57秒1は、15年
中山金杯の
ラブリーデイの記録を0秒7更新するコースレコードだった。
◇ ◇
逃げた
メイショウタバルは少しペースが速かったけど、引き離していますから。2番手以降はそう速いペースではない。勝った
ジャスティンミラノは
ジャンタルマンタルの後ろで、ちょうどいい位置で進められたと思います。これで3連勝。強いですね。いい位置をキープして折り合いもつくし、まだまだ良くなりそう。ダービーも楽しみです。
2着の
コスモキュランダもうまく立ち回ったし、力がある。距離が延びても大丈夫でしょう。3着の
ジャンタルマンタルは結果的にですが、ちょっと抜け出すのが早かったかな。勝ち馬はそれを目がけて来ていますから。1番人気だった牝馬
レガレイラは位置取りがね。2番手で運んだ組が伸びているから、あの位置ではしんどい。3歳になると牡馬も成長してきますからね。人気馬が上位に来て、クラシックの重みという点では、いいレースだったと思います。
最後に、康太君について話をさせて下さい。お父さんの
藤岡健一調教師は、宇田厩舎の兄弟弟子なんです。一報を受けて涙が出て…。ずっといいレースをしていて、まだまだ活躍するジョッキーだった。南井厩舎の裏が友道厩舎でね。いつも康太君が運動から乗って手伝っているのを見ていました。
皐月賞を勝った
ジャスティンミラノも1週前追い切りに乗っていたんですよね。残念でならない。こういった事故はめったにないんですけど、つらい。ご冥福をお祈りします。(元JRA調教師)
提供:デイリースポーツ