15日、4月10日に亡くなった藤岡康太騎手の合同葬が滋賀県にて営まれた。日本
中央競馬会理事長・吉田正義氏、日本騎手クラブ会長・
武豊騎手ら多くの競馬関係者が参列し、同期の
浜中俊騎手が弔辞を述べた。
以下、弔辞全文。
「康太。今日はこんなにたくさんの方が集まってくれてよかったな。一般のファンの方も来てくれたみたいで、ほんとによかったな。けどさ、丸田が今日、食あたりになったらしくて、あいつ今日来れてないんだよね。あいつホントあり得ないなと思って、説教してやろうと思ってたけど、だけど、あいつが昨日福島で、メインレースでお前が乗ってた馬に乗ってしっかり勝ってたよ。めちゃくちゃかっこいいやつでした。だから、今日はあいつのことを許してあげよう。
たぶん康太は俺が、弔辞を読むことになったことをすごく心配しているんじゃないかなと思ってるけど、しっかり最後まで聞いててな。
康太とは、競馬学校で出会って、15歳のときに出会って、それから20年経つかな。俺の中では康太が一番の親友でもあり、ラ
イバルでもあり、本当に特別だった。誰にでも優しくて、気配りもできて、本当に康太の周りにはいつも人が集まっていて、ホントに人気者だったよな。
そんなところが、康太の最大の良さだったんじゃないかなって思ってる。康太はデビューからホントに華があったし、初騎乗初勝利して、同期で一番最初に
ジョーカプチーノでGIを勝って、そのときに勝利ジョッキーインタビューで『帰って
カプチーノ飲みます』とか言って、すごいスベって。だけど、そんなおもしろさと、やっぱり華があったよね。
特に去年の
ナミュールで勝ったGIレースは、急遽の乗り替わりだったけど、素晴らしいレースだったし、見事勝利して、あれは康太じゃなきゃ勝ってなかったと思う。ほんとに嬉しかったし、誇らしかったです。
もっとジョッキーを続けたかったよな。康太が一番悔しかったと思うし。もっともっと活躍すると思ってたし。だけど、康太の分は俺たち23期がしっかり頑張るから、奥さんや子どものぶんもしっかり頑張るし、俺たちは絶対助けるから。しっかり見守っててな。
本当に、本当に会えてよかった。康太が同期でよかった。今まで仲良くしてくれてありがとう。康太は23期の中で宝物です。本当にお疲れ様」