今週開幕する東京の日曜メインは
オークストライアル「第59回
フローラS」。2着までに優先出走権が与えられる。今春、牡牝クラシックで勢いに乗っているのが加藤士厩舎。
桜花賞に
コラソンビート、
皐月賞には
コスモキュランダを送り込んだ。
フローラSは2戦2勝の素質馬
クリスマスパレードで樫の切符を狙う。
牝馬クラシックの新星誕生なるか――。2戦無敗で
フローラSに挑む
クリスマスパレード。「元々、走ると思っていた馬」と加藤士師の言葉にも自然と力がこもる。
強さを見せつける連勝だった。デビュー戦は昨年12月の中山芝2000メートル。外枠からスッと2番手を確保すると直線半ばで先頭に立ち快勝。勝ちタイム2分0秒7は同舞台で行われた新馬戦史上最速だった。勢いは止まらない。2戦目の
水仙賞も牡馬相手に好位から押し切りV。直線で並ばれるシーンもあったが、もうひと伸び。師は「根性はあるんじゃないかな。後ろから突かれて反応するということは、余力も残ってるということ」とうなずいた。
その後はノーザン
ファーム天栄に放牧へ。3月下旬の帰厩後も順調な調整を続けている。10日の1週前追いは併せ馬で5F69秒3〜1F11秒6。ゴール前で仕掛けられると鋭く反応した。「しまいの時計を見てもスッと動けるようになっているし、獣医師さんが心音を聞いても抜群にいいと言ってくれている。前はもっと幼い感じだったが、筋肉の筋とか
シルエットもはっきりしてきた。(当週は)ソフトに追い切って本番を迎えられれば」と師。次の舞台は直線の長い開幕週の府中。だが「
パワータイプかというとそうでもないので開幕週はいいと思うし、左回りも初めてだがやってくれるはず」と舞台替わりも意に介さない。
陣営が見据えるのは樫の舞台。師は「距離が延びた方がよりいいと思う。最低でも権利を取ってくれれば、本番がもっと楽しみになる。スタートを決めてリズム良く運べればどの位置でもいい。乗り役に任せていこうと思います」。
クリスマスパレードが新緑の府中で牝馬クラシック戦線の主役に名乗りを上げる。
≪キタサン産駒 東京芝二千で好成績≫
キタサンブラック産駒は東京芝2000メートルで【7・5・3・21】と好成績を残している。同舞台では、その
キタサンブラックが17年の
天皇賞・秋を制覇。23年同レースでは代表産駒
イクイノックスが1分55秒2のレコードで史上3頭目の連覇達成。
クリスマスパレードの舞台替わりはデータ的にも問題なさそうだ。
スポニチ