春の東京開幕を飾る
オークスTR「第59回
フローラS」(2着まで優先出走権)の最終追いが17日、東西トレセンで行われた。牡馬相手に好戦してきた良血
アドマイヤベルが単走で滑らかな走り。父
スワーヴリチャード譲りの持続力と強じんな末脚が左回り特化のローテで実を結ぶ。
アドマイヤベルの従順な走りに“樫適性”が体現されていた。横山武が騎乗した10日の1週前追いはWコースで5F66秒2〜1F11秒4のハード調教。最終追い前、加藤征師は「体もできているので単走でサラッと…」と柔らか仕上げを予告していた。
言葉通り、緩やかなペースで半周。5F69秒6〜1F12秒6。弾力に富んだフットワークで駆け抜けた。指揮官は「先週は今までやったことがないぐらい、しっかり負荷をかけた。筋肉の質はもともと良かったけど、張りが出てきて、強いトレーニングにも耐えられる体になった。今日は非常に冷静で穏やかで落ち着いて走れていた。良かったです」と笑みがこぼれた。
半姉に17年
ヴィクトリアマイル優勝馬
アドマイヤリード(
父ステイゴールド)がいる良血。昨夏新潟で芝1800メートルの新馬を勝った時点で、
桜花賞には目もくれず
オークスに絞った。2、3戦目は牡馬相手の東京2000メートルの
百日草特別3着→前走
フリージア賞2着。その後は福島県のノーザン
ファーム天栄で約1カ月、美浦帰厩後も1カ月。桜戦線が佳境を迎える中で、しっかり乗り込んだ。同師は「
オークスが一番適性がある舞台と思って、特徴や血統(父
スワーヴリチャード)も考慮し、新潟→東京と左回りの広いコースを使ってきた。今思うとかなり強い相手と走ってきたけど、毎回上がり3Fは34秒を切る脚を使ってくれている」と一連の成績を評価する。
百日草特別で0秒4差で前にいた勝ち馬
アーバンシックは
皐月賞4着の実力派。スローでも掛からず、確実に繰り出せる強烈な決め手は中長距離戦では心強い。
3戦連続の東京2000メートル。同師は「同じコースを続けて走ることで馬も多少なりとも覚えてくれると思う。いい結果を出して、次(
オークス)につなげたいと思います」と優先切符奪取に燃えている。
スポニチ