京都で行われる「第55回
マイラーズC」ではルーキー
吉村誠之助(18)が
ボルザコフスキーとのコンビで重賞初騎乗の
ビッグチャンスを得た。
自らの手でチャンスをたぐり寄せた。ルーキー吉村が日曜京都11R
マイラーズCで重賞初騎乗。自厩舎の
ボルザコフスキーとのコンビで臨む。「ありがたい気持ちでいっぱい。重賞の雰囲気は(平場とは)全然違うと思うが精いっぱい頑張ります」と意気込んだ。
前走の
六甲Sで初コンビを組んだ。「(清水久)先生からは折り合いに専念してロスなく立ち回り、しまいを生かす指示でした」。師匠の言葉を忠実に守った。五分のスタートから中団インで脚をためる。直線は冷静な手綱さばきで馬群を縫うように伸びて先頭に立つとゴール前、外から急接近した2着馬を鼻差で振り切った。9番人気の低評価を覆す激走V。自身の
JRA初勝利となった。
競馬学校生の頃から調教に携わっている。「僕が研修生で(
ボルザコフスキーが)1勝クラスの頃からですね。当時と比べて、とても力強く走れるようになった」と成長を実感する。レース当日は雨予報。「馬場が重くなっても、こなせるのがストロングポイントです」と道悪を歓迎した。
14日の阪神4Rでは中団から大外一気で
JRA2勝目。「乗るたびに課題が出てくるがメンタル的には少しずつ(余裕が出て)成長していると思う」と確かな手応え。
テイエムスパーダで22年
CBC賞を制した
今村聖奈以来となるデビュー年の重賞Vが懸かる。「初勝利を挙げた馬で継続して重賞に挑戦できる。自信を持って乗ります」と目を輝かせた。相棒の決め手を信じて、最後まで必死に追い続ける。
◇吉村 誠之助(よしむら・せいのすけ)2006年(平18)1月4日生まれ、兵庫県出身の18歳。兵庫の3390勝ジョッキーでもある父・智洋に憧れ、騎手を志す。栗東・清水久厩舎所属で先月デビューし、
JRA通算57戦2勝、地方ではエキストラ騎乗を含め7勝。目標とする騎手は松山。1メートル63、48キロ。
《愛弟子にエール》
ボルザコフスキーを管理する
清水久詞師(51)が重賞初騎乗となる弟子の吉村にエールを送った。前走の
六甲S1着の騎乗ぶりについて「辛抱して無駄に距離を走らせることなく、しっかり乗ってくれました」と評価。「メンバーが強くなりますし、簡単にはいかないと思いますけどね」と必要以上のプレッシャーをかけず「もっといろいろな馬に乗って、修業するところはいっぱいあると思います。まだこれからじゃないですか」と今後の成長に期待していた。
スポニチ