「マイラーズC・G2」(21日、京都)
1番人気に支持された
ソウルラッシュが直線で力強く抜け出して重賞3勝目。20日の京都で落馬負傷した松山の乗り代わりで騎乗した団野の手綱さばきに応え、強力なラ
イバルをねじ伏せた。3度目の挑戦となる
安田記念(6月2日・東京)に向けて弾みをつけた。2番人気の
セリフォスは猛追及ばず2着、3着には初重賞挑戦だった6番人気の
ニホンピロキーフが入線した。
戦前の予想通り、最後は実力馬2頭の一騎打ち。うなるような手応えで4角の外から強気に進出した
ソウルラッシュが、直線半ばで先頭に躍り出ると力強く末脚を伸ばしてそのままゴール。内から猛追してきた
セリフォスを振り切り、重賞3勝目を挙げた。
騎乗予定だった松山が前日の京都4Rで落馬負傷したことを受けての代打騎乗。殊勲の鞍上・団野に笑みはない。「不運な事故で頂いた騎乗機会。しっかり結果を出さないといけないと思っていたけど、まずは松山さんの容体が心配です」と先輩への気遣いを真っ先に口にした。
JRAによると、頭部を負傷した松山は会話はできる状態だというが、競馬界では10日に落馬事故による影響で藤岡康太騎手が死去したばかり。悲しみが癒えない中、土曜の福島牝馬Sなど落馬事故が多発している。大事には至らなかったが、団野自身も12Rで落馬。「僕たちジョッキーも気持ちをつくれずにレースに向かっていくことが多い」と苦しい心境を吐露する。
ようやく表情がほぐれたのは、泥だらけになりながらも先頭で走り切った相棒の話。「強かったですね。たくさんいい馬に乗せていただきましたけど、この馬もいいものを持っていると感じました」と褒めたたえた。
今後について池江師は3年連続となる
安田記念への参戦を明言。G1馬を打ち負かした6歳馬が威風堂々と東上する。
提供:デイリースポーツ