京都競馬場で4月28日(日)に行われる
天皇賞(春)(4歳上・GI・芝3200m)。長い歴史を誇り古馬GIの最高峰とされる舞台で、これまで数々の名馬が勝者に名を刻んできた。本稿では同レースの開催にあたり、歴代勝ち時計をランキング形式で紹介する。
■1位 2017年 3分12秒5 勝ち馬:
キタサンブラック 前年覇者
キタサンブラックと、
有馬記念で同馬を破った
サトノダイヤモンドの対決に戦前は注目が集まった。
ヤマカツライデンが1000m通過58.3秒、2000m通過119.7秒の速いペースで引っ張り、
キタサンブラックは離れた2番手を追走。3コーナー過ぎで一気に前をとらえにいき、直線では
シュヴァルグラン、
サトノダイヤモンドの追撃を1.1/4馬身差で封じ込めた。速いペース、速い馬場だったこともあり、それまでの時計を0.9秒塗り替える圧巻のレコード。11年ぶりに1番人気馬が勝利してジンクスを破り、史上4頭目の
天皇賞(春)連覇を達成した。
■2位 2006年 3分13秒4 勝ち馬:
ディープインパクト ディープインパクトの古馬GI初挑戦が注目を集め、単勝支持率は73.5%(オッズは1.1倍)で史上最高を記録した。同馬はスタートで遅れ後方2番手から運んだが、残り1000m付近から一気にスパート。ゆっくり下ることが
セオリーとされる淀の急坂を加速しながら進み、3コーナー付近で先頭に立つ強気の競馬を展開した。それでも直線ではさらに後続を引き離して、
マヤノトップガンのレコードを1秒更新する5馬身差の圧勝。2着
リンカーンもそれまでのレコードを上回る時計で走っており、
横山典弘騎手に「(
リンカーンの)生まれた時代が悪すぎた」と言わしめた。
■3位 2012年 3分13秒8 勝ち馬:
ビートブラック 同年の注目馬は単勝1.3倍に支持された四冠馬
オルフェーヴルで、
ビートブラックは14番人気と伏兵に過ぎなかった。レースは
ゴールデンハインドが1000m通過60.0秒のミドルペースで運び、
ビートブラックが直後2番手。
オルフェーヴル以下は後方に控えたが、各馬はけん制したか、必要以上の縦長になった。異変を感じた後続が3コーナー過ぎで一気に詰めにかかったが、時すでに遅し。まんまと2番手からの押し切りで、単勝159倍Vの大波乱を巻き起こした。
石橋脩騎手はこれがGI初制覇。大金星に喜びを爆発させ、何度も
ガッツポーズを見せた。
今年の
天皇賞(春)には昨年の
菊花賞馬
ドゥレッツァや、ダービー馬
タスティエーラ、悲願のGI初制覇を狙う
テーオーロイヤルなどが出走。春の古馬最強馬に輝くはどの馬か。発走は28日(日)の15時40分だ。