先週18日、2024年度のホッカイドウ競馬が幕を開けた。当日には、2022年生まれの2歳馬による日本一早い新馬戦が行われ、
スズカコーズウェイ産駒のゲクウが世代の一番星に輝いた。また、3歳馬による新設重賞、
ネクストスター北日本の実施や、ルーキー
藤田凌駕騎手の初勝利など、話題に事欠かない開幕週となったのだった。
さて、今週行われる
エトワール賞は、11月の道営ス
プリントへ続く短距離重賞路線の出発点である。まず最初に名前を挙げるべきは、その道営ス
プリントを連覇している
スティールペガサスだろう。昨シーズンは夏負けにより精彩を欠いた時期もあったが、秋には見事に復活を遂げて王座防衛に成功した。今年もこの路線の核となるはずだ。
王座奪取を狙う各馬たちは、
スティールペガサスとの差をどういうアプローチで詰めていくかが鍵になる。“成長度”によってこれを図るのが、明け4歳となった
スペシャルエックスだ。充実の3歳シーズン、その集大成となったのが前走の兵庫ゴールドTで、
サンライズホークと0秒2差の3着という結果もさることながら、これまでにない差し脚を伸ばす競馬で好走した点が大きな収穫だった。昨年、古馬との間にあった斤量差というアドバンテージは無くなるが、それを補って余りある実力を身につけたと考えていい。
開幕週に高配当のレースが多かった要因のひとつに、オフシーズン明けの各馬の“仕上がりの差”があるわけだが、これを味方につけて初タイトルを狙おうというのが
ドウドウキリシマである。昨年夏に門別へ転入後、一戦毎に復調を示し、道営ス
プリントでは
スティールペガサスに1馬身差まで迫った。そのチャンピオンを含めたほとんどのラ
イバルが休み明けという今回は、冬季の高知遠征が好結果を生む可能性がある。
ジャスパーシャイン、
スマートダンディーといった実績馬にも当然目を向けつつ、園田・姫路での連勝で勢いに乗る
サラキャサリン、長期休養明けながら中央オープンの地力が光る
トウカイエトワールなどもマークしておきたいところだ。
(文:競馬ブック・板垣祐介)