待望の初来日に胸が高鳴る。少年のように瞳を輝かせながら、タイグ・オシェア騎手(42)=愛国=が熱い思いを口にした。
「去年の8〜9月ごろに日本へ行けることが分かった。世界中で日本馬が活躍している。私も参加したいと思った」
来日経験のある
ベリーやムーア、マーカンド、マーフィーらに話を聞くと「皆が二つ返事で“行った方がいい”と。“日本はレベルが高い。競馬の質が全て高い”と言っていた」。騎手仲間の言葉に腕が鳴る。「私も乗せてもらえる。楽しみだ」と興奮冷めやらない。
もちろん実績は申し分なし。UAEを拠点に活躍し、同国のリーディングを12回獲得。先日行われたドバイWCデーにおいて、ワールドCを
ローレルリバーで、
ゴールデンシャヒーンをタズで制したのは記憶に新しい。日本の競馬ファンに向けて「どんな馬に対しても、一番ベストな結果を出せるように一生懸命乗る」と全力プレーを誓う。
今週は土日ともに東京で騎乗。「一番よく知っているメイダンに似ている。乗るのが楽しみ」と腕ぶす。プライベートでは「火曜はラーメン。水曜はステーキを食べました。いきなりステーキ」と笑みを浮かべるが、秘めたる思いは別にある。「
ジャパンCを勝ちたい。その目標へ向けて数多く勝ちたい。日本の関係者の信頼を得られるように頑張りたい」。今が旬と言える42歳の手綱さばきに注目だ。(デイリースポーツ・松浦孝司)
提供:デイリースポーツ