ちょうど3年前の21年5月9日、新潟6Rである記録が生まれた。といっても、それがどんなものか答えられる人はほとんどいないだろう。主役となったのは、結果的にこのレースが
JRAでのラストランとなった
ボンディングタイム。驚くべきことに馬体重は前走からプラス66kgの592kgで、これは86年以降の
JRAに限ると、最高プラス体重での出走だった。
この日は前年3月21日の3歳未勝利以来、1年2カ月ぶりの実戦だった。レースでは躓きもあり13秒5差の最下位に沈んだ。その後、地方で勝った際は555〜582kgだったので、さすがに大きかったのかもしれない。ちなみに同年12月の
ベテルギウスSでは、
ダイメイコリーダが同じくプラス66kgで出走。15着に敗れている。
なお、これ以前の最高プラス体重は、00年1月8日の中山8Rに出走した
ケイユウレーサーなど3頭が記録したプラス64kg。したがってわずか2kgの更新だった。また、対照的に最高マイナス体重での出走は、02年7月28日の小倉2Rに出走した
ライトハンド。506kgから436kgへ、約7カ月で70kgもダイエットしての参戦だったが、残念ながら14着に沈んでいる。
一方でこんなデータもある。後にGIを3勝した
マンハッタンカフェは、01年8月の
富良野特別をプラス46kgの502kgで制したことがある。したがって大幅馬体増でも好走するケースがないわけではない。大事なのは、その馬の適正馬体重であるかどうか。それだけに馬体重が大きく増減している馬を見つけた際には、陣営のコメントやパドックの馬体をチェックすることを意識したい。