第36回
かしわ記念(JpnI)が1日、
船橋競馬場(雨 不良)のダート1600mで行われ、好スタートから逃げた6番人気の
シャマル(
JRA)が押し切って、初のJpnI制覇を飾った。勝ちタイムは1分39秒0、
川須栄彦騎手の騎乗だった。
後方から追い上げた5番人気の
タガノビューティー(
JRA)が2着、3番人気の
ペプチドナイル(
JRA)が3着、1番人気の
キングズソード(
JRA)は4着で、地方最先着となる5着に
ミックファイア(大井)が入った。2番人気の
ウィリアムバローズ(
JRA)は6着だった。
シャマルは父
スマートファルコン、
母ネイティヴコード(母の
父アグネスデジタル)の6歳牡馬。
JRA栗東・
松下武士厩舎の所属。通算21戦10勝(うち地方12戦6勝)。前走の
黒船賞(高知)に続く交流重賞6勝目で、初のJpnI制覇となった。
レース後のコメント
1着
シャマル(
川須栄彦騎手)
「本当に最高の気分です。ラスト400mから、馬にあと400mだよと伝えながら、残り200mになった時に、後続の足音が聞こえなかったので、(後続を)離しているのかなと思いながら、噛み締めながら追いました。
前走で1年ぶりに勝つことができて、それで馬が自信を取り戻してくれていましたし、それに伴い、気温も上がって、体調がさらに上向いていると感じていました。雨はこの馬にとって追い風になってくれたと思いますし、(松下)調教師ともここを勝つつもりで頑張ってきましたので、勝てて良かったと思います。
この馬とはたくさんの重賞を勝たせていただきましたし、残されたタイトルはもうひとつ上のステージ、JpnIのレースだったので、そこを目標にしていました。前走で重賞を勝ってくれて、すぐにタイトルを獲れるのは夢のようですね。
今日は
シャマルの強いところを皆様にお見せ出来てうれしいですし、強い相手と戦っていく中で、もっとこの馬の強いところを見せられたらうれしいです。これからも頑張りますので、どうぞ応援のほどよろしくお願いいたします」
(
松下武士調教師)
「この馬が走るときはよく雨が降るのですが、きょうは天も味方してくれたのかもしれません。今日は逃げ切りが多く、スッと行ければ行ってもらおうと思っていました。リードを広げていましたが、直線はドキドキでした。
かきつばた記念の後よりも、
黒船賞の後の方がダメージは少なく、調整はしやすかったです。紆余曲折ありましたし、喜びもひとしおです。このあとはオーナーと相談になりますが、状態をみて問題なければ
さきたま杯を考えています」
2着
タガノビューティー(
石橋脩騎手)
「そんなに前に行けないので、良い枠が当たって、上手く内から枠の利で差を詰めていきたいと思っていました。1、2コーナーや3、4コーナーも良い感じで行きました。
ウィリアムバローズを前に見て、4コーナーでは良い手応えでした。サーッと行っていたので、止まるかなと思いましたが、
シャマルは強かったですね。それでも馬には感謝したいです」
3着
ペプチドナイル(
武英智調教師)
「スムーズな競馬ができた時に強い競馬をする馬で、他馬に少し迷惑をかけてしまいましたし、少しリズムを崩したかもしれません。普段は行きっぷりが良いのですが、きょうは追走で一杯一杯でしたし、勝ち馬をとらえにいく競馬をしたぶん、2着馬に差されてしまいました。今日に関しては馬場適性の差が出たように思います」
4着
キングズソード(J.モレイラ騎手)
「外枠から良いスタートを切れて、前目のポジションにつけられました。リズム良く、いい展開でしたが、今日の馬場は前が有利で、この馬にはベストな馬場ではありませんでした」
5着
ミックファイア(
吉原寛人騎手)
「スタートのタイミングが合わなかったのは運の部分もありますからね。後ろからの競馬になりましたが、最後までしっかり伸びてくれました。秋に向けて良くなってきそうな感じがありますし、どこかで大仕事をやってくれそうな雰囲気はあります」
6着
ウィリアムバローズ(
坂井瑠星騎手)
「状態はすごく良かったです。いつもは乗っかかって行くぐらいの馬ですが、今日は馬場をうまくとらえられなくて、良いパフォーマンスを発揮できませんでした」
(取材:小塚歩、米田元気)
ラジオNIKKEI