本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。
今週の重賞競走は土曜日に
京王杯スプリングカップ(GII)、日曜日に
ヴィクトリアマイル(GI)が行われます。その中から東京競馬場で行われる
ヴィクトリアマイルを取り上げます。まずは過去の傾向から。
過去10年の
ヴィクトリアマイルでの前走人気別成績を見ていきます。過去10年の
ヴィクトリアマイルでは、前走で5番人気以内だった馬が9勝2着7回3着6回と良績を残しています。今回はハイレベルなメンバーが集まるGIですし、この舞台で上位争いに加わるには、前走である程度の支持を集められる実績が必要不可欠と言えそうです。
一方、前走で6番人気以下だった馬は2着3回3着4回と劣勢ですが、複勝回収率は223%と高い数値を残しているのは覚えておいて損はないでしょう。前走が6番人気以下で馬券に絡んだ7頭の内、6頭が人気よりも上の着順となっていました。残る1頭はGIに出走。前走で6番人気以下だった馬に関しては、その時の着順やレース格に注意したいところです。
続いては、過去10年の
ヴィクトリアマイルにおける生産者別成績です。過去10年の
ヴィクトリアマイルでは、ノーザン
ファーム生産馬が7勝2着5回3着3回で単勝回収率は117%と優秀な成績を収めています。
ヴィクトリアマイルの舞台は東京芝1600m。根幹距離のマイル戦ですし、直線の長い東京で瞬発力が要求されます。この特性がノーザン
ファーム生産馬にマッチしており、過去10年の
ヴィクトリアマイルで良績を残していると考えられます。今年の
ヴィクトリアマイルでも複数のノーザン
ファーム生産馬が登録していますので、これらの馬には一定の評価を与えた方がいいかもしれません。
それでは早速ですが、今週の
ヴィクトリアマイルでAIから導き出された月曜日時点での本命候補3頭をご紹介します。
◆波乱も予感させる本命候補
テンハッピーローズ 昨年8月の
朱鷺S(L)でオープン初勝利。ここ2走は
京都牝馬S(GIII)7着、
阪神牝馬S(GII)6着と馬券には絡んでいませんが、どちらのレースでも上がりは33秒台を使えていますし、着順ほど内容は悪くないように思えます。東京ならば更に末脚の威力も増すはずですし、コース替わりは歓迎材料と言えそう。
本馬はこれまでの5勝は全て1400m以下で挙げており、1600mでの勝ち鞍はありません。しかし、20年の
アルテミスS(GIII)では3着と好走。勝ち馬の
ソダシとは僅差の競馬でしたし、決してこの距離に適性がないわけではありません。差し脚を活かすタイプで展開に左右される面はありそうですが、人気薄でも流れ次第では注意したい1頭と言えそうです。
ウンブライル 今回と同じ舞台で行われた昨年の
NHKマイルC(GI)では、同世代の牡馬相手に2着と好走。直線ではほぼ最後方の位置から上がり最速の末脚で勝ち馬に迫っていましたし、高い能力を証明する一戦だったと言えそうです。
その後は右前脚の手術を受けた事で長期休養へ入ります。復帰戦となった2走前の
東京新聞杯(GIII)ではブランクが長くなった影響で9着と結果を残せていませんが、前走の
阪神牝馬Sでは2着と変わり身を見せています。その前走は上がり32秒9と極限とも言える脚を使って追い上げていましたし、勝つ事は出来ませんでしたが負けて強しの印象。今回はGIで好走した舞台に替わりますし、末脚を活かすには打ってつけの条件でもありますので期待したいところです。
フィアスプライド 2走前の
ターコイズS(GIII)で重賞初制覇を飾った本馬。重賞で好走歴のある
ミスニューヨークや
ライトクオンタム、
コナコーストなどが出走していましたし、その中で勝利したのは能力が高いからこそと言えるでしょう。さらに、4着馬の
ソーダズリングが次走で重賞を勝っていますし、レベルの低いレースではない事は言うまでもありません。
前走の
中山牝馬S(GIII)では2コーナー過ぎに後方から捲る形で先団へ取りつく競馬で9着。道中で強引な形となった事や、2走前からの斤量増などが敗因として考えられますので、見限るのは早計かもしれません。本馬の
父ディープインパクトの産駒は過去10年の
ヴィクトリアマイルで3勝を挙げる活躍を見せています。得意な舞台と言えそうですし、条件替わりでの一変があっても驚けません。
今回は以上となりますが、枠順確定後の週末版では枠番や調教時計、天候などが加味されます。現時点で浮上しなかった馬が急上昇する事もありますので、そちらも楽しみにお待ちください!