「
エンプレス杯・Jpn2」(8日、川崎)
ダート牝馬路線に
ニューヒロイン誕生だ-。JRA通算4500勝にあと2勝と迫る
武豊に導かれた1番人気の
オーサムリザルトが最初のスタンド前で主導権を奪うと、連覇を狙った3番人気
グランブリッジの猛追を首差退け、無傷6連勝で初のタイトルを奪取した。3着には7番人気の
キャリックアリードが追い込んだ。
さすが千両役者だ。名手・
武豊に導かれた、4歳牝馬
オーサムリザルトが重賞初挑戦にして歴戦の猛女たちを退けた。
トップスタートを切ったが、内から
ライオットガールが先手を主張すると控えて2番手。それでも「行きっぷりがすごかったので、あまり抑えても」と鞍上。1周目の直線に入るとすぐに先頭を奪い返してセーフティーリードを保ったまま勝負の直線へ。追いすがる
ライオットを難なく振り切ると、ゴール前で外から猛然と追い込んだ
グランブリッジも頭差抑えた。
「1頭になると気を抜くところがあって(ゴール前は)ヒヤッとした」とユタカ・
スマイル。自身は6日の
名古屋グランプリを
ノットゥルノで制したばかり。これが
地方競馬での重賞117勝目(うちG1、Jpn1・33勝)となり、スタンドからの大きな声援に応えた。「(連勝を)ストップさせたくなかったし、強いメンバーにどうかという思いもあったけど…内容は完勝でしたね。まだまだ強くなると思います」と名手からお墨付きをもらった4歳牝馬は秋には大舞台も見据える。
2歳秋にデビューしたが、休み休みで順調に使うことができない状況。それでも白星街道をまっしぐらに歩む愛馬に池江師は「使ってメンテナンスの必要な馬。この後は休ませますが、秋は国内で1走し、その後はブ
リーダーズカップ・ディスタフ(11月2日・米
デルマー)に挑戦させたい気持ちがあります」と大きな夢を公表。数多くの名馬を育ててきた名トレーナーにそこまで言わせる逸材。群雄割拠の女王路線に現れた新星は、ただ者ではなさそうだ。
提供:デイリースポーツ